昨日の混合ダブルスを制した勢いで、女子シングルスでも初優勝を目指す伊藤美誠(スターツ)。ここでは、伊藤がツッツキに対して表ソフトラバーでバックハンドドライブしている連続写真を取り上げ、そのポイントに迫ってみよう。
両足のひざを伸ばす勢いでボールをしっかりこすり上げる
「表ソフトラバーは裏ソフトラバーに比べると回転がかからない」ということは、常識として多くの卓球人が知るところだろう。ところが、伊藤の表ソフトラバーでのバックハンドドライブは、裏ソフトラバーなみに回転がかかっているのではないかと思うほど、相手がオーバーミスしてしまうケースが目立つ。
以前、1990年代に活躍した表ソフトラバーの名手・陳龍燦(中国)の取材をしたときに、陳さんが「表ソフトラバーはボールを『点』で捉えると、裏ソフトラバーより回転がかかる」と語ってくれたことがあった。そんなわけないだろうと思いつつ、実際に陳さんの表ソフトラバーでのドライブを受けたところ、とんでもなく回転がかかっていて驚いたのを覚えている。
陳さんの言う「表ソフトラバーは点で捉える」という異次元のタッチを文章で伝える文才も技術力も到底ないが、伊藤の表ソフトラバーでの回転のかけ方には、表ソフトラバーの天才と謳われた陳さんに通じるタッチを感じる。
表ソフトラバーで回転を強くかけるための動作としては、ボールに目線を合わせるような低い姿勢での準備から(写真3)、両足のひざを伸ばす勢いを使って上方向へ大きめにスイングしている点を参考にしてほしい(写真4~5)。
詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://www.japantabletennis.com/zennihon2018
卓レポ.comでは、連日の熱戦の模様をウェブサイトとツイッター(http://twitter.com/takurepo)で配信します。
全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。