第19回全国中学選抜大会が島津アリーナ京都(京都)で開催された。1年生と2年生で戦う春の選抜大会はフレッシュで随所に好プレーが見られた。
【男子団体】愛工大附属中が6連覇を達成!!
愛工大附属中が見事6連覇を達成した。戦力的には圧倒的といっていいだろう。終わってみれば無失点の完全優勝で幕を閉じた。エースの篠塚を軸に、2年生の濵田、谷垣、さらに1年生の鈴木とシングルスではどこからでも得点できるメンバーに、ダブルスを重点的に練習してきたという岡野/田尻のサウスポーペアも準決勝の中間東戦で0対2から逆転勝ちを収めて全勝で乗り切った。
■真田浩二監督のコメント
結果を見るとオール3対0ですが、山場はたくさんあったので、そこの1、2本で結果は違ったのかなというところはありました。そう簡単には勝てないという思いでずっといました。大会前から(準決勝で対戦した)中間東の原田君はマークしていました。そこで1点落とすとダブルスにも影響してくると思っていたので、後半、4番、5番でどう戦うかというところはコーチの董さんともよく相談して考えていました。篠塚か谷垣のどちらかが当てたいと思って準備してきたので、オーダーは思っていたとおりになりました。ダブルスは中学生で、得点の取り方など経験も足りないので失点しても仕方がないと思って臨んでいます。左左のペアですが、ダブルスに専念してもらうと本人たちにも伝えてあるので、仕上がりはよかったと思います。よく頑張ってくれました。1年生の鈴木が「準決勝、決勝の舞台で自分もやりたかった」と言ってくれたのでその思いは夏(全国中学校大会)で爆発させてほしいですね。
2位は明徳義塾。中学生らしいガッツあふれる攻撃的なプレーで決勝進出。準決勝の安田学園戦では松田/吉本のダブルスが接戦を制して決勝進出に大きく貢献した。
3位には中間東と安田学園が入った。
【女子学校対抗】明徳義塾が4年ぶりの優勝
女子決勝は昨年優勝の横浜隼人と4年ぶりの決勝進出となる明徳義塾の対戦となった。
横浜隼人はトップで、テクニカルなプレーのペンホルダー新井が先制するが、明徳義塾は2番、青井、ダブルスの上澤依/上澤茉のダブルスが連取し優勝に王手。4番の白山は安定した両ハンドで2ゲームを先取するが、3ゲーム目からは武山がリスクを負ったフラットな打球を多用して2対2に。しかし、最終ゲームは得意のサービスからの展開でリードを保った白山が逃げ切って、明徳義塾が4年ぶり5回目の優勝を決めた。
■佐藤利香監督のコメント
高校選抜と重なることが多く、ここ数年中学選抜の方に来ることができなかったので、久しぶりに春の選抜に来ることができてよかったです。選手とは「チャンスがあったら絶対に離さない」という約束をしてきました。そのための練習はしてきましたが、やはり最後の苦しい場面で踏ん張れるように頑張ってきたので、それがしっかり出せたいい試合だったと思います。いつもどこか途中で苦しい試合がありますが、1回戦で中間東と当たって、相手の情報もなくオーダーも組みにくい状況で今日の最初の越えるべき壁でしたが、そこをいい形で越えたので、勢いに乗れると思いました。自分たちの力を最後まで出し切ること、戦術を最後まで落ち着いて考えることを心がけてきたので、それができたいい大会になったと思います。主力が1年生なので、夏から冬まででずいぶん成長したと思って、また夏まで鍛えて来年と続くように育成したいなと思います。夏の全中は四天王寺も出てきますし、強い学校がいっぱい出てくるので、ブロック予選がある全中で勝つためには、今の2倍くらいの力が必要だと思うので、とにかく力を付けられるように頑張りたいと思います。
2位の横浜隼人は昨年の優勝メンバーからは戦力ダウンと見られたが、全員が力を合わせて3年連続の決勝進出を果たした。3位には就実との古豪対決を制した明豊が4年ぶりの表彰台、武蔵野との熱戦を制した益田が初のベスト4入りを果たした。
記録は公益財団法人 日本卓球協会ウェブサイトに掲載。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
(取材=佐藤孝弘)