グリープリーグを2位で通過した日本。決勝トーナメント1回戦で香港をストレートで敗り、準々決勝へ駒を進めた。
フォアハンドが冴えた張本は調子が上がってきた
黄鎮廷は得意の裏面ドライブが効かず
水谷は何鈞傑の当たりに苦しんだが勝ち切った
快心のバックハンドで水谷を追いつめた何鈞傑
丹羽が速攻で決勝点!
<男子団体決勝トーナメント1回戦>
日本 3-0 香港
○張本 3-0 黄鎮廷
○水谷 3-0 何鈞傑
○丹羽 3-0 林兆恒
水谷 − 黄鎮廷
張本 − 何鈞傑
昨夜のドローで決勝まで中国とは当たらない、これ以上ないドローを引いた日本。「モチベーションを上げて試合ができている」と倉嶋監督が語るように、躍動感あふれるプレーで強豪の香港をストレートで下した。
1番は張本とエースの黄鎮廷。張本は4月に行われたアジアカップでも黄鎮廷に勝っており、相性がいい相手だ。その予想通り、試合は序盤から張本がペースを握る。張本は、黄鎮廷のペン特有の曲がる軌道の裏面ドライブに対して、無理にバック対バックを挑まず、積極的にフォアハンドで勝負する戦術を採用。サービスやチキータ、フリックで先手を取り、フォアハンドドライブで仕留めるプレーで圧倒し、ストレートで黄鎮廷を下した。実力があって、何より粘り強い黄鎮廷を圧倒した張本のプレーは、完全に仕上がってきている。
2番の水谷は何鈞傑と対戦。グループリーグを通して何鈞傑の調子は芳しくなかったが、この試合は格上の水谷が相手ということで思い切ったプレーに徹してきた。水谷は何鈞傑の強引とも思えるバックハンドに手を焼き、第1ゲームを先行されると、続く第2ゲームもジュースまでもつれ込む。さすがに2ゲームを先行されると苦しい水谷は、相手の猛攻をなんとかしのいでタイに戻すと、続く第3ゲームを競り勝つ。リードして力が抜けた水谷はストレートへのバックハンドドライブが面白いように決まり、第4ゲームは何鈞傑を圧倒して日本に2点目をもたらした。
3番の丹羽も序盤から林兆恒を圧倒する。変化の激しいサービスから、1回目より2回目の方が早くなる丹羽らしい速攻で終始相手にペースを渡さず、ストレートで勝利。日本の準々決勝進出を決めた。
グループリーグでのイングランド戦の敗戦が遠い過去のように躍動した日本は、宿願に向けて最高の滑り出しを見せた。明日はメダルを賭けて宿敵・韓国と激突する。
日本の復活のシナリオはこれからだ!
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(写真=佐藤孝弘 文=猪瀬健治)