1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国内大会
  4. その他の国内大会
  5. 全日本選手権大会(団体の部)~男子はリコーが初優勝~

全日本選手権大会(団体の部)~男子はリコーが初優勝~


10月12~14日まで平成30年度全日本卓球選手権大会(団体の部)が茨城県・日立市池の川さくらアリーナで開催された。この大会は各カテゴリーの上位チームが一堂に会し、チーム日本一を競い合う大会。
男子はリコー(東京)が初優勝を果たした。


【優勝】リコー(東京)
181014-01.jpgリコーがまた新たな歴史をつくった!

181014-02.jpg決勝で二点取りした有延。ボールの速さは日本一か

181014-03.jpg2度のラストを制した鹿屋。有延に負けず劣らずえぐい球を打つ

181014-04.jpg優勝を決めた鹿屋とチーム全員が抱擁

【男子団体決勝】

 リコー 3-2 東京アート

鹿屋 -6,-4,-7 高木和◯
◯有延 6,9,-8,5 大矢
池田 -7,11,-2,-8 村松◯
◯有延 -10,6,7,11 高木和
◯鹿屋 -7,2,11,-9,8 大矢
 男子団体決勝はリコー(東京)対東京アートという実業団対決になり、ラストまでもつれる大激戦になった。
 リコーはエースの有延が持ち前の豪打を爆発させて2点を取り、一方の東京アートは今大会好調の高木和とカットの村松が勝ち点を上げ、勝敗の行方はラストへ。
 ラストは、リコーが準決勝の専修大戦のラストで奇跡的な逆転勝ちを演じ、チームの危機を救った鹿屋。対する東京アートは経験豊富な大矢。試合は鹿屋の豪打対大矢の前陣カウンターという構図で進み、ゲームオールまでもつれ込んだが、最後までフルスイングをためらわなかった鹿屋が大矢の前陣カウンターを打ち砕き、リコーが初優勝を決めた。
 これでリコーは日本リーグ前期に続く全国タイトルを獲得。リコーの強さは、何といっても破壊力だ。有延、鹿屋らリコー選手がフルスイングで放つボールは目を疑うほど速い。日中は会社の業務をしっかりこなし、練習に打ち込むのは仕事を終えてからで、仕事が長引けば練習もままならないこともあるというリコーチーム。そのルーティンでなぜあれほどのボールが打てるのかと不思議に思う一方、社会人として責任ある日々を過ごしているからこそ、練習や試合での一球への集中力は強まるのだとも思う。ともあれ、社会人とプレーヤーの双方を立派に両立させているリコーの勢いはまだまだ続きそうだ。

【工藤一寛リコー監督インタビュー】
「準決勝の専修大戦はラストまで回って、郡山くんと鹿屋。ゲームカウント0対2で3ゲーム目は4−7から逆転。4ゲーム目は2−7から逆転、5ゲーム目も3−7から逆転と、ちょっと日本リーグ前期優勝のときみたいな神がかり的なことが起きたので、決勝ももしかしたらという思いでした。
 有延が2点取り、ラスト鹿屋勝負というのがうちのパターンなので、決勝も自信を持って臨みました。高木和くんは今大会調子よかったですが、有延に自信を持っていたので、ラストに回して鹿屋勝負という考えでした。決勝のラストで鹿屋の試合している顔が、日本リーグのラストで勝ったときと同じ目つきだったので、もしかしたらという思いでチームみんなで応援していました。予選も明治大と日鉄住金物流で両方とも五分五分かなと思っていましたが、そこをなんとか踏ん張って2試合とも勝つことができ、(第二ステージの決勝トーナメントで)第2シードの位置に入れたことも大きかったですね。
 日本リーグとはまた違う重みがありますね、全日本の団体ですから。表彰式で国旗を見てぐっと来てしまいました。大変なことを成し遂げたなと。本当に選手ががんばってくれました。仕事をやりながらとかそういうことではなく、普段の生活を卓球中心にみんなが置いてくれて、練習の時間とか内容を効率よく工夫していることが分かるので。ただただ選手が素晴らしいです」

【2位】東京アート(東京)
181014-05.jpg
好調の高木和だったが、決勝では有延に競り負けた

 2位の東京アート(東京)は、史上最多タイとなる13回目の優勝を目指したが、リコーの豪打に涙をのんだ。今大会好調だった高木和が4番で有延とのエース対決に敗れたのが尾を引いた。優勝はならなかったが、準々決勝で明治大(東京)、準決勝で愛工大名電(愛知)と勢いに乗る若手の挑戦を跳ね返した試合はさすがだった。



【3位】専修大学(東京)
181014-06.jpgポイントゲッターの三部。しなやかな両ハンドが戻ってきた

【3位】愛工大名電(愛知)
181014-07.jpgずば抜けたバックハンドの精度を誇る田中

 3位に入った専修大(東京)は、強豪のシチズン時計(東京)を下して表彰台。準決勝のリコー戦でもラストの郡山が鹿屋をゲームカウント2対0と追いつめたが、そこから無念の逆転負け。

 もう一方の3位、愛工大名電(愛知)は、打球点の速さにこだわる先進的なプレーで優勝候補の協和発酵キリン(東京)に競り勝ち、準決勝進出。その勢いで東京アートをも飲み込むかと思われたが、頼みのエース・田中が高木和に敗れ、決勝進出はならなかった。
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/400/Default.aspx

(写真/文=猪瀬健治)
\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事