対戦は去年の韓国オープン以来でしたが、美誠ちゃんは全日本チャンピオンですし、気持ちとしては日本選手の中では誰とやるよりも思い切りできると思うので、今日は最初から思い切って出足から攻めていこうと思いました。
今大会の使用球では5日間くらいしか練習できていなかったので、1試合目はいい試合ができませんでした。決勝は1ゲーム取れたらいいなというくらいの気持ちだったので、1ゲーム目から全力でプレーできたのがよかったんだと思います。
私は裏裏なので、基本的に両ハンドを振っていけばいいボールが行くと思いますし、振り切って行くことと先に攻めていくことを意識してプレーしました。先手を取っていくとやはり攻めやすいボールが来るので、それを狙っていけたかなと思います。
2対0から2ゲーム取り返されましたが、最初から簡単に勝つことは難しいと思っていたので、2対2になっても焦りはありませんでした。自分のイージーミスがあったのと、ジュースのときに弱気になってしまって3ゲーム目を落としてしまったので、そこはもったいないと思いましたが、リードしていてもされていても焦らずにしっかり自分のプレーをしようと思いました。
最後の6ゲーム目はリードされていましたが、ラッキーなネットもあって、負けてはいましたが自分自身それほど弱気ではなかったので、挽回できると思ってプレーしました。
すごく活躍している伊藤選手に2連勝できたのはすごくうれしいですし、自信にもなりました。強い相手に勝てたこともそうですし、勝っていく自信をつけられたということも大きいです。決勝戦で勝つことが自信につながっていくので、今日はそこがよかったかなと思います。
まだまだこれから本当の勝負が始まるので、Tリーグのファイナルも、カタールオープン、世界選手権と大事な試合がたくさん待っているので、それに向けてもっともっと努力して、もっともっと強くなって今日よりもいいプレーができるように頑張りたいです。
(決勝でサービスが効いていたように見えたが意識したことは?という質問に対して)しっかり低く出したいところに出すことです。特に伊藤選手はレシーブがすごくうまいくて、サーブが少し浮いてしまうと狙われてしまうので、サービスをしっかり出すことを気をつけました。サービスの配球は相手を見て決めました。相手が待っていないだろうなと思うサービスを出しました。
全日本は早田選手に負けてしまってすごく残念だったんですけど、同時にすごく勉強になったところもありますし、他の選手にもいいところがたくさんあって、それを吸収して自分自身レベルアップしていけるんじゃないかと思いました。全日本選手権が終わってTリーグの試合がたくさんあるなかで、課題と練習、試合を繰り返して自信がついたところが前よりも増えたので、Tリーグに出続けたことはプラスになっていると思います。
Tリーグファイナルは、初めて木下アビエルで両国国技館でプレーできるので、3カ月すごくいいチームワークで戦ってこれたので、決勝もチーム一丸となって初代チャンピオン目指して頑張りたいと思っています。
全日本選手権が終わったあとに、たくさんの方からアドバイスをもらったり、自分自身こうしなきゃいけないと思いつつもなかなかできなかったことについてアドバイスをもらって、「こうした方がいい」ということがすごく明確になって、技術的なこと、精神的なことを改めて考える機会になりました。どちらかといえば、今まで国内の試合は気持ち的に苦しい試合の方が多くて、海外の試合の方が気持ち的にはすごい楽なんですけど、それもまた1から新しくスタートすることで、今までの成績だったり、今までの自分をいい意味で捨てて、頑張っていきたいと思っているので、苦しい気持ちがなくなって楽しい気持ちで毎日練習や試合ができています。
優勝は4回目ですが、今日は初優勝という気持ちで決勝の前も準備しましたし、それが自分にとって最高のプレーができる気持ちの持ち方なんじゃないかなと思っていますし、これから始まっていく試合に向けて新しいステップになったかなと思っています。
(今日のベストプレーは?という質問に対して)ベストプレーはちょっと思い出せませんが、決勝の2ゲーム目を挽回して勝ったのが大きかったですね。4-8で負けていたんですが。そこからいろいろ工夫して1点ずつ取っていって挽回勝ちできたのが大きかったですし、全体的に自分の流れで試合ができていたので、そこもよかったと思います。
(取材=佐藤孝弘)
なお、詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp/tournament/tabid/122/rptid/516/Default.aspx