世界卓球2019ブダペストが、ハンガリーのハングエキスポで開催。
6日目は女子シングルス準決勝が行われ、劉詩雯と陳夢(ともに中国)が決勝へ進んだ。
●女子シングルス準決勝
劉詩雯(中国) -6,-9,5,5,0,2 丁寧(中国)
劉詩雯対丁寧のライバル対決は、丁寧が持ち味の守備力をベースとしたラリーで上回り、2ゲームを連取する展開でスタート。このまま劉詩雯が強引に抜こうとして丁寧の術中にはまるかと思われた。しかし、「相手のボールの速度と質が上回っていた」と試合後、丁寧が脱帽したように第3ゲームから劉詩雯が覚醒する。バックハンドが面白いように丁寧のフォア側を駆け抜け、フォアハンドもよく決まり、瞬く間に4ゲームを連取。劉詩雯は圧巻の強さで3連覇を狙う丁寧を下し、決勝進出を決めた。
これまで、優勝候補の筆頭に挙げられながら、2013年パリ大会、2015年蘇州大会では2位、2017年デュッセルドルフ大会では3位と頂点に手が届いていなかった劉詩雯。明日、悲願を賭けて3度目の決勝の舞台に立つ。
●女子シングルス準決勝
陳夢(中国) 5,7,5,8 王曼昱(中国)
接戦が予想された陳夢対王曼昱の試合は、意外にもストレートで陳夢が圧勝した。
陳夢は、打ち合いで上回ったかと思えば、受けてからのラリーがめっぽう強い王曼昱に先に打たせてミスを誘うなど、王曼昱を完璧に攻略して決勝に駒を進めた。
劉詩雯、丁寧ら強いベテランと、王曼昱、孫穎莎ら成長著しい若手にはさまれた陳夢は、さながら中間管理職のような立場だが、明日の決勝は是が非でも勝って自分の力をアピールしたいところだろう。
一方、完敗を喫してしまった王曼昱は、「とにかく相手の出来がよかった。気持ちを切り替えて明日の女子ダブルスの試合の準備をします」と試合後、気丈に前を向いた。
卓レポ.comツイッター:https://www.twitter.com/takurepo/
ITTF(国際卓球連盟):https://www.ittf.com/tournament/5000/2019-world-championships/
2019 World Table Tennis Championships - Budapest:http://wttc2019.hu/
(写真=佐藤孝弘、文=猪瀬健治)