世界卓球2019ブダペストが、ハンガリーのハングエキスポで開催。
6日目の午前中に男子シングルス準々決勝2試合が行われ、馬龍と梁靖崑(ともに中国)が勝利した。
●男子シングルス準々決勝
馬龍(中国) 8,9,8,4 林高遠(中国)
オールラウンドの馬龍、速さの林高遠の対決は、馬龍が圧倒的な強さでストレート勝利。林高遠も持ち前の速さで馬龍を広角に揺さぶってチャンスをつくるが、「チャンスボールもいくつかあったと思うが、ここぞというところで決めきれなかった」と試合後、林高遠が振り返ったように、馬龍の圧力からか勝負どころで打ちミスが出てしまった。
●男子シングルス準々決勝
梁靖崑(中国) 10,-10,8,4,-9,-7,5 丹羽孝希
丹羽孝希対梁靖崑(中国)の試合は、梁靖崑がパワーでゲームカウント3対1とリードし、王手をかける。しかし、ここから丹羽が持ち味である速攻と、カット性ブロックやラケットを右手に持ち替えて返球するトリッキーなショットで追いすがる。ファンタスティックなプレーをする丹羽に対し、会場中から「コーキ!コーキ!」の大声援が降り注ぐ。
丹羽が勝てば男子シングルスで日本男子が40年ぶりのメダルだったが、最終ゲームは序盤から梁靖崑に離され、力つきた。
●丹羽孝希のコメント
「非常に悔しいですね。3対3になったときはすごく僕に流れがあったんですけど、僕もすごくメダルを意識してしまって。(男子シングルスは)40年メダルを取っていないという、そのプレッシャーがすごくて。そのプレッシャーから(最終ゲーム)出足0-5まで行ってしまったので、1-3で追い込まれた時のように無心でプレーしていれば勝つチャンスがあったかもしれません。
声援が僕の味方になってくれたので1本でも長くプレーしたいという気持ちから、すごく粘り強くプレーできたと思います。
相手も序盤すごく強かったんですけど、最後の方は入ってこなくなったので、(相手も)緊張していて僕も緊張していて。緊張するのは仕方ないですけど、最終ゲームのラブオールで僕が3本ドライブを打って相手がブロックでなんとか返してきたのが、すごく痛くて。あのブロック力がすごいですね。僕もフォアに結構いいボール入ったんですけど、粘り強く戦われました。
今日は、日本チームが皆応援してくれて、リードされた時も後押しになっていたので、僕がチームジャパンとして40年ぶりのメダルを取りたかった。
これまでどちらかというと、大きな大会ではチームを支えるというか、他の選手が目立つ形だったと思います。主役の場というのは望んでいなくて、本当は影でおとなしくやりたいタイプなんですけど、今日はみんなの思いを背負ってプレーするのは楽しかったですが、最後は緊張しましたね。この緊張感はあまり味わうことはないので、また2年後リベンジしたいです」
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(写真=佐藤孝弘、文=猪瀬健治)