LION卓球ジャパンオープン荻村杯札幌大会が北海道札幌市の北海きたえーる(北海道立総合体育センター)で開催。
4日目は混合ダブルス決勝が行われ、許昕/朱雨玲(中国)が張本智和/早田ひなを3対0のストレートで下し、優勝を飾った。
●混合ダブルス決勝
許昕/朱雨玲(中国) 10,6,5 張本智和/早田ひな
準決勝で樊振東/丁寧(中国)を会心のコンビネーションで下した張本智和/早田ひなは、決勝で許昕/朱雨玲と対戦。張本のバッククロスが冴え、早田も許昕のえぐいボールを引き返してスタートダッシュをかけ、第1ゲームのゲームポイントを握る。しかし、「ここが勝負の分かれ目だと思った(許昕)」「勝負どころなので何も考えずボールだけに集中した(朱雨玲)」と集中力を高めた中国ペアに第1ゲームをジュースで奪われると、2ゲーム連取され、ストレートで敗れた。
優勝は成らなかったが、張本/早田は2回戦で今大会第1シードの李尚洙/田志希(韓国)、準決勝で樊振東/丁寧を下すなど、世界のトップペアに十分通用するポテンシャルを見せてくれた。今後のワールドツアーでペアを組むかどうかは未定とのことだが、「練習時間があまり取れなかった中でこれだけやれたことは自信になった」と口をそろえる張本/早田の今後に要注目だ。
一方、優勝した許昕/朱雨玲はさすがの強さを見せつけた。朱雨玲が前陣で厳しいコースに配給し、許昕がフォアハンドドライブの豪打で決めるパターンは隙がなかった。特に、うなり音が聞こえそうなほど回転がかかったフォアハンドドライブと、それをダブルスならばほとんどのプレーで打てる足を持つ許昕の存在は驚異。加えて、許昕には、この長所をパートナーを選ばずに発揮できる強みがある。
あらためて指摘するまでもないが、今後、日本が混合ダブルスで世界の頂点に立つためには、許昕が出てきたときにどうするかが大きな鍵になるだろう。
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なお、詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
ITTF(国際卓球連盟):https://www.ittf.com/tournament/5005/2019/2019-ittf-world-tour-japan-open/
(写真=佐藤孝弘、文=猪瀬健治)