2019年の前期日本卓球リーグが、6月19~23日まで愛知県のスカイホール豊田(豊田市総合体育館)で開催され、男子1部は東京アートが優勝。
また、男子2部はクローバー歯科カスピッズが優勝し、後期での1部リーグ昇格を果たした。
【男子1部】東京アートが4大会ぶり、24回目の優勝!
男子1部は、東京アートが7戦全勝と文句なしの成績で4大会ぶり、24回目の優勝を果たした。
このところ優勝から遠ざかっていた東京アートだったが、今大会から世界卓球2019ブダペスト代表の吉村和弘と、2017年全日本学生選抜を制した坪井勇磨が加入し、戦力が大幅にアップ。ルーキーに刺激を受けた吉田海偉、高木和卓らベテランもさすがの経験で勝ち星を重ね、優勝へとひた走った。
全勝優勝とはいえ、「こんなに苦しいとは思わなかった。特に危なかったのが、日鉄物流ブレイザーズ戦」と大森監督が振り返るように、日鉄物流ブレイザーズ戦は1対2と王手をかけられ、4番の高木和が松下海輝に3度のマッチポイントを握られる崖っぷちの展開。しかし、ここで高木和が踏みとどまれたところに、経験豊富なベテランと強力ルーキーが融合した東京アートのチーム状態のよさが表れていた。
●東京アート・大森隆弘監督インタビュー
「丸二年間優勝していなくて、二年ぶりの優勝でうれしい気持ちです。今回メンバーが大分変わり、チーム力が高まってきた中で、ある意味プレッシャーとの戦いっていうのもありました。ただ、正直終わってみて、こんなに苦労するとは思っていなかったというのが正直なところですね。その分、優勝した瞬間はすごいうれしかったです。
今までナショナルチーム合宿だったり、ワールドツアーだったりで全員が集まる期間が取れませんでしたが、今年は新メンバーも加わってチーム力を上げようということで、なんとか期間を確保して1週間弱合宿ができたので、それはすごくよかったと思います。
今大会は日鉄物流ブレイザーズ戦が特に苦しかった。マッチポイントを3回取られましたから。あの一戦で卓(高木和)が踏みとどまってくれたというのが一番大きなポイントだったかなと思います」
【男子1部】シチズン時計が2位。3位には協和発酵キリン
前回23年ぶりの優勝を果たしたシチズン時計は、最終戦で東京アートに勝てば優勝の目があった。しかし、トップでルーキーの酒井明日翔が高木和に、2番で協和発酵キリンから移籍した笠原弘光が吉田に破れ、連覇はならなかった。
3位には上位常連の協和発酵キリンが入った。
【男子2部】クローバー歯科カスピッズが1位で1部昇格
男子2部は、クローバー歯科カスピッズが7勝1敗の成績で1位になり、前回酒田大会での1部降格から最短で1部復帰を果たした。
最高殊勲選手賞と新人賞をダブル授賞したルーキーの松下大星が持ち味である裏面ドライブで着実に勝ち点を重ねた。
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なお、詳しい試合の結果は大会公式サイトでご確認ください。
日本卓球リーグ:https://www.jttl.gr.jp/
(取材=猪瀬健治)