1回戦で昨年王者の中間東、決勝で野田学園を破り王座に返り咲いた愛工大名電。優勝後の真田浩二監督のコメントを紹介しよう。
■愛工大名電・真田浩二監督のコメント
全中に来る前からチャレンジャーの気持ちをつくってきたので、ディフェンディングチャンピオンの中間東と1回戦から対戦できるということで、チャレンジャーの気持ちを持って戦える最高の相手でした。
決勝の相手は、トーナメントの反対側を見て野田学園が上がってくるのは予想されていたので、いろいろな角度から分析して、準備してきました。戦術もそうですが、一番準備してきたのは気持ちです。どんな状況であろうと、何が起きるか分からない。だから、最後の最後まであきらめないという気持ち、そういう気持ちをつくってきたのはよかったと思います。
メンタルの先生にもお手伝いいただいて、「いけるよ、いけるよ!いけるで、いけるで!」という声かけが出場している選手の気持ちをプラスに変えるんじゃないかということで、そういう声かけを来る1週間前からやり続けてきたので、準決勝の明徳義塾戦も、決勝の野田学園戦も苦しい試合を物にできたのはそういう気持ち、「いけるで、いけるで!」という気持ちを持ち続けることがああいう(優勝という)結果につながったと思っています。
(ダブルスで出場した中村/菅沼は)ダブルスの経験もないし、「ダブルスの卓球」を知っている中学生はなかなかいませんが、中間東のダブルス(磯村/松井)は卓球もダブルスもよく知っているペアなので、そこは本当に強いなと思っていました。そういうペアを自分のチームでつくるのは難しいので、負けても4番、5番につながるダブルスにしたいという思いでやってきました。
「ダブルスの卓球」というのは、パートナーがここにボールを送れば、こういうボールが来るとか、この状況では無理しなくてもいい戦術を取ろうとか、そういう判断ができるかできないかの違いですね。
昨年度は夏と春と2つ負けて、どちらも連覇が途切れて、そして、令和が始まり、インカレで愛工大の男女がアベック優勝して、その時点で名電学園の祝勝会の日時が決まり、インターハイ、全中を迎えるということだったので、最後に残った中学校が一番プレッシャーを感じましたし、来る一週間前は胃に穴が空くんじゃないかというほど追い込まれました。その中で、そういう気持ちを表情や姿に絶対に表さないようにしようと思ったのが来る3日前くらいです。「いけるで、いけるで!」というキーワードを自分の胸に刻んで、そういう雰囲気が自分からも出るように言い続けてきたので、選手には自分のマイナスは伝わらずに、プラスが伝わって、選手があれだけ感動してくれる試合をしてくれたと思っています。選手たちには「本当にありがとう」と伝えたいです。
卓レポツイッターでも速報を配信。ぜひご覧ください!
第50回全国中学校卓球大会:https://www.zenchu-shiga-takkyu.jp/
(取材=佐藤孝弘)