世界ジュニア卓球選手権タイ大会が、コラート(タイ)のターミナル21で11月24日より開幕した。大会2日目の11月25日は男女団体の準々決勝までが行われた。日本男子は女子に続き4強入りを果たした。
<男子団体準々決勝>
日本 3-1 ロシア
宇田 -8,-8,-8 カッツマン○
○戸上 6,8,9 シドレンコ
○篠塚 -8,10,2,8 グレブネフ
○宇田 9,5,9 シドレンコ
戸上 - カッツマン
18歳以下のチームランキングで中国を凌いでトップに立つロシア。18歳以下の世界ランキングトップのサウスポー、カッツマンを擁し、同じくサウスポーのオールラウンドプレーヤーシドレンコ、昨年の世界ジュニアでカッツマンとペアを組み男子ダブルスで2位となったグレブネフというタレント揃い。
日本チームの先陣を切ったのは宇田。サウスポーのカッツマンに対して「サービスからの展開で思い通りにならなくて、相手にやりたいようにやらせてしまった」と試合後に語った宇田だが、同じサウスポーの相手に対してサービスが効かない展開に苦しみ、打開策を見出せないままストレート負け。第3ゲームの8−9という場面で、相手のエッジの判定をめぐって、宇田と田勢監督は異議を申し立てたが判定は覆らず、流れを引き寄せられないまま後味の悪い敗北となった。
しかし、ここで流れを変えたのが戸上。相手のシドレンコはバランスのいいプレーをするが、戸上はフォア前からの攻略で終始流れをつかみ、前陣両ハンドで1点を取り戻し、日本に大きな流れを引き寄せた。
3番篠塚は、決定打に対しても粘り強くプレーするグレブネフに苦戦するが、落ち着いて、崩してからの攻めで攻略。台からの遠近、緩急、攻守を織り交ぜた多彩なプレーで日本に貴重な2点目を挙げた。
ここで負けられない宇田は「1番はビビりながらやってしまったが、戸上が3−0で勝って流れを戻してくれたので、4番はやりやすかった。絶対に勝つという気持ちでやった」というように、序盤から声を出して、気迫のこもったプレー。カッツマンと同じサウスポーのシドレンコに対して、サービスのコースを「ミドル前とバックロング」から「フォア前とバックロング」にレンジを広げ、相手に的を絞らせない戦術もはまり、ストレート勝ち。日本が準決勝進出を決めた。
明日の準決勝で、日本は、ドイツを破った中国と対戦。シンガポールを破ったフランスとアメリカに辛勝した中華台北が決勝進出を争う。
■田勢邦史ジュニア男子監督
「もちろん簡単に勝てるとは思っていませんでしたが、苦しい試合でした。よく選手たちが踏ん張って頑張ってくれたと思います。
オーダーは読み通りで、こちらの意図通りでしたが、宇田が負けると思っていなかったので、シドレンコも結構強い選手で怖かったんですが、戸上がすごいいい試合をしてくれました。1番でロシアに勢いづかせてしまったと思いましたが、戸上がそれをスパッと止めてくれたので、彼がいい流れを戻してくれたと思います。
篠塚もこのメダル決定戦で緊張した部分もあると思いますが、2ゲーム目をジュースで取れたことが大きかったと思います。
4番の宇田はベンチから送り出すときには『自分を信じてやれ』と伝えたので、ここまできて細かい戦術や技術の話はしていられないので、今までの経験を生かして自分を信じてやってほしいと思いました。1番よりは全然いい試合だったと思います。よく4番でエースの仕事をしてくれたかなと思います。
中国戦は、去年宇田がシングルスで2人に勝っていますし、劉夜泊にも曽根が勝っているので、全然チャンスがないわけではないと思っています。ここ勝てば優勝できると思っているので、明日思い切って頑張りたいと思っています」
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大会公式サイト(英語):https://www.wjttc2019.com/
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