世界ジュニア卓球選手権タイ大会が、コラート(タイ)のターミナル21で11月24日より開幕した。大会7日目は男子シングルス1回戦~準々決勝が行われ、戸上隼輔(日本)、向鵬(中国)、馮翊新(中華台北)、モーレゴード(スウェーデン)が明日の準決勝に勝ち進んだ。
<男子シングルス準々決勝>
向鵬(中国) 6,-9,7,-8,7,5 宇田幸矢(日本)
戸上隼輔(日本) 6,10,9,10 クルシツキ(ポーランド)
馮翊新(中華台北) 5,-9,-9,-11,5,8,8 ピカール(フランス)
モーレゴード(スウェーデン) 6,-6,8,11,9 劉夜泊(中国)
日本勢からは唯一、戸上がベスト4に勝ち進んだ。
1回戦では負けたことのあるアフマディアン(イラン)に苦戦。1対3という難局からレシーブを工夫してラリーに持ち込み逆転。2回戦では団体戦で悔しい逆転負けを喫した中国エースの徐瑛彬と対戦。打ち合いで上回り、3対1とリードしたところから第5、第6ゲームを落とし、最終ゲームに。最終ゲームは5−9とリードを許し、もう後がないというところから逆転勝ち。団体のリベンジを果たし、ベスト8入りを果たした。
準々決勝では、アジア勢を連破して勝ち上がってきたクルシツキと対戦。カウンターのうまいクルシツキと各ゲームは競り合いになるもののストレート勝ち。うれしい4強入りを決めた。
一方、団体戦のトップで勝利を挙げた向鵬との再戦となった宇田は、リベンジを許す形になった。球威のある2人の見応えのあるラリーが展開される中、ゲームの取り合いで進んだ2対2からの第5ゲームでリードを保てなかった宇田が落として向鵬が王手。つづく第6ゲームで宇田のミスがでて、向鵬が一気に畳み掛け11−5で宇田の2年連続の表彰台を阻んだ。
馮翊新は1対3の劣勢から、ヨーロッパ選手にしては癖のないピカールに、回り込みフォアハンドを多用して逆転勝ち。馮翊新は台上技術もそつなくこなし、両ハンドも強くバランスのよい選手だけにこれからの成長も期待できる選手だ。
2年前の世界ジュニアイタリア大会2位のモーレゴードは、サウスポーの劉夜泊を圧倒した。すでにシニアでも活躍しているだけあって、佇まいはトップ選手のそれ。さらに、何をしてくるかわからないモーレゴード特有の意表をついたプレーの連続に、劉夜泊も対応し切れなかった。2回戦で戴茗葦(中華台北)と立て続けにアジア勢を倒してきているだけに、明日の馮翊新戦も楽しみだ。
■戸上隼輔選手のコメント
「団体戦で負けたショックは今まで経験したことがないくらい大きかったので、正直、立て直せるかどうか不安でした。ダブルスもあまりいいプレーができていないと思っていましたし、シングルスも初戦からネガティブな気持ちが出ていたので、そういうところを乗り越えることができたからこそ、競た場面でも我慢できてプレーできてるんじゃないかと思います。
1回戦のアフマディアンは一回負けたことがあって、あまり当たりたくないと思っていた選手なので、そういうネガティブな思いがプレーにも現れてしまったんじゃないかと思います。サービスが特徴的な選手で、ハイトスやYGなどいろいろな種類のサービスがあって、我慢しないと勝ち切れない選手だと試合前から思っていました。
徐瑛彬は、試合に入る前から自信はありましたが、勝ち切れるかと言われるとそこまでの自信はありました。フォアハンドだったり、レシーブの部分では自分の方が上だと思っています。3対1から5ゲーム目と6ゲーム目を落とすのはしようがないという気持ちで試合をしていて、結局、7ゲーム目も出足5−9まで持っていかれてしまいましたが、何かを変えればまだチャンスがあるんじゃないかと思って、ちょっとしたことでも変えようと思ってプレーしました。技術的な面では『壁』になるというか、ラリーをすればチャンスはあると思っていました。あとは、あまり下がらず積極的に行こうと思いました。やりにくい相手ではなかったので、自分から積極的に行けば自分のプレーができるので、5−9からはそういう意識でプレーしました。団体戦で負けた悔しさが大きかったので、リベンジしたいと思ってやってました。
準々決勝は、徐瑛彬に勝った後でプレッシャーは大きくて、怖かったという面もありました。だけど、点を取れる場面で取ってはいたので、競れば絶対に勝てると思ってプレーしていました。僕と同じタイプの選手だったので、やりにくさはありませんでした。
明日は、誰が来ても一戦一戦悔いの残らないように、最後の世界ジュニアなので優勝したいと思っています」
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大会公式サイト(英語):https://www.wjttc2019.com/
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