11月17日、ノジマTリーグ2020−2021シーズンの男子が開幕。
開幕戦は、前シーズン優勝の木下マイスター東京と、前シーズン2位の琉球アスティーダが激突し、木下マイスター東京が4対0で快勝し、連覇に向けて好スタートを切った。
なお、試合は、新型コロナウイルスの感染対策を考慮し、リモートマッチ(無観客)で行われた。
第1マッチのダブルスは、木下マイスター東京が田添健汰/及川瑞基、一方の琉球アスティーダは、宇田幸矢/戸上隼輔のペアを起用してきた。
上り調子の二人が組む琉球ペアが飛び出すかに思われたが、木下ペアが老獪なプレーを見せた。ツッツキやループドライブを巧みに織り交ぜて琉球ペアの距離とタイミングを狂わせ、ストレートで快勝。 木下マイスター東京が先制した。
第2マッチ、木下マイスター東京は大黒柱の水谷隼、琉球アスティーダは平野友樹。平野は先日まで行われていた後期日本リーグで所属先の協和キリンを優勝に導いたばかりで試合勘が戻っており、水谷は苦戦を強いられると予想したが、さすがにキングは強かった。
コロナ禍の6月に行った卓球レポートのインタビューで、水谷は「きたるべき日にみんなに夢や希望を与えられるよう、自分は鍛えていかなければならない」と語ってくれたが、有言実行の見事なプレーを披露。まるで平野のボールを誘導しているかのような、ため息の出るような試合運びで水谷がストレートで快勝し、木下マイスター東京が早くも王手をかけた。
第3マッチ、木下マイスター東京はブンデスリーガで武者修行を積んだ及川瑞基を起用。一方の琉球アスティーダは、2020年全日本王者の宇田幸矢で巻き返しを図る。
宇田の爆発力に期待がかかったが、及川の緩急を織り交ぜた巧みなプレーの前に豪打を封じられ、よもやのストレート負け。
木下マイスター東京が3マッチ連続のストレート勝ちでチームの勝利を決めた。
第4マッチの、大島祐哉(木下マイスター東京)対吉村真晴(琉球アスティーダ)は、序盤お互いに硬さが見られたが、徐々に大島の動きが良くなり、吉村にストレート勝利。木下マイスター東京がダメ押しの勝ち点をゲットした。
開幕戦で4マッチ連続ストレート勝利という、これ以上ないスタートを切った木下マイスター東京。ここに、現在ワールドカップ参戦で不在の張本智和が加わることを考えると、木下マイスター東京の牙城は簡単には揺らぎそうにない。
一方、1ゲームも奪うことができなかった琉球アスティーダにとっては悪夢のような開幕戦になってしまった。若手有望株や実力者がそろっているだけに、今後の巻き返しに期待したい。
◆水谷隼のコメント
「本当に今日が待ち遠しかったですね。3月のワールドツアーから試合がなくて、今日という日を本当に楽しみにしてきたので、勝利で飾ることができてよかったです。
試合の中でどうやって自分のプレーをしていくかというのはなかなか難しかったのですが、やっていく中で自分の感覚を取り戻していきましたし、明日はさらにいい試合ができると思います。
木下マイスター東京は他のチームに比べて選手が少なくて、家族みたいな感じで、この半年間一緒に練習をしてきた仲間なので、今日みんなストレートで勝つことができて、最高のスタートを切ることができてうれしいです。
これからさらに白熱した試合を皆さんに見せられると思うので、是非全試合ご覧になってください」
◆邱建新監督のコメント
「すごくうれしいです。ビクトリーマッチの準備をしていましたが、4対0でこんなに簡単に勝つとは思っていませんでした。
(2点取りした)及川は昔から知っている選手ですが、今日はいい試合をしてくれたのでうれしいです。
続けて優勝を獲りにいきます。よろしくお願いします」
<試合結果>
木下マイスター東京 4対0 琉球アスティーダ
第1マッチ ○田添健汰/及川瑞基 9,4 宇田幸矢/戸上隼輔
第2マッチ ○水谷隼 8,9,10 平野友樹
第3マッチ ○及川 瑞基 9,7,7 宇田幸矢
第4マッチ ○大島 祐哉 9,9,4 吉村真晴
詳しい結果はこちらからhttps://tleague.jp/schedule/detail.php?id=174
(取材=佐藤孝弘/猪瀬健治)