2021年後期日本卓球リーグが、11月10〜14日まで、埼玉県さいたま市のサイデン化学アリーナ(さいたま市記念総合体育館)で開催。なお、大会は、新型コロナウイルスへの感染予防を踏まえ、リモートマッチ(無観客)で行われた。
女子1部は、中国電力が7戦全勝で優勝を果たした。
【優勝 中国電力】
7試合の団体戦を戦って、落とした試合はわずか3つ。女子1部は、中国電力が圧倒的な強さで、2020年後期日本卓球リーグ熊本大会以来、4回目の優勝を果たした。
単複で活躍した宋恵佳と成本綾海、カット主戦型の庄司有貴、そして「成長著しい」と松岡監督が目を細める井絢乃の布陣は隙がなく、最終戦を待たずに優勝を決めた。
最終戦は、石川佳純を擁する昭和電工マテリアルズに0対2とリードを許すが、3番で今大会全勝の宋/成本がきっちり勝利して反撃を開始すると、4番で宋、ラストで井が勝利し、全勝優勝を果たした。
0対2と後がない展開になっても、浮き足立つことなくプレーに専念し、「堂々と」と形容したくなるほどの内容で逆転勝ちを収めてしまうところに、中国電力の底力が表れていたように思う。
●中国電力・松岡俊志監督のコメント
「結果的に全勝優勝ということで、多分初めてじゃないでしょうか。最終の昭和電工マテリアルズ戦は0対2からよくばん回しました。今大会全勝のダブルス(宋/成本)が強かったですね。夏からダブルスの強化をずっとやってきましたので、その成果を出してくれたと思います。
(21勝3敗という成績は?)混戦になるだろうと思っていたので全然予想していません。井が成長したのが大きいですね。ビッグトーナメント熊本大会からだいぶ成長してきました。夏に東京オリンピック前の練習相手でNT(ナショナルチーム)に練習相手で行ってるんですね、井は。1カ月ちょっとくらいNTの選手たちと一緒にやっていたので、その経験が生きてきたのかなと思います。
(山場は?)十六銀行戦ですね。いつもやられているので、十六銀行さんには負けてはいけないなということで、そこはチーム一丸で全力で戦いました。
次は、ファイナル4に向けて頑張ります」
【2位 サンリツ】
前期リーグ5位のサンリツが2位に入った。全日本社会人ダブルス王者の松平志穂/有延優希に、強打のサウスポー・永尾尭子、カット主戦型の谷岡あゆからのオーダーはバラエティに富んでおり、来季も要注目のチームだ。
【3位 昭和電工マテリアルズ】
22期ぶりに前期リーグを制した昭和電工マテリアルズは連覇を狙ったが、届かず3位。石川佳純を軸に連覇を狙ったが、十六銀行戦で2対0から逆転を許し、流れを失ってしまった。
【女子1部の最終順位】
1位:中国電力(7勝0敗)
2位:サンリツ(5勝2敗)
3位:昭和電工マテリアルズ(5勝2敗)
4位:十六銀行(4勝3敗)
5位:神戸松蔭女子学院大(3勝4敗)
6位:デンソー(3勝4敗)
7位:エクセディ(1勝6敗)
8位:百十四銀行(0勝7敗)
【女子2部優勝 愛媛銀行】
女子2部は愛媛銀行とスポット出場の埼玉県選抜が7勝1敗で並んだが、得失率で上回った愛媛銀行が優勝。前期で2部降格してから、わずか1期で1部返り咲きを果たした。
【女子2部の最終順位】
1位:愛媛銀行(7勝1敗)
2位:埼玉県選抜(7勝1敗)
3位:早稲田大(5勝3敗)
4位:豊田自動織機(3勝5敗)
5位:広島日野自動車(3勝5敗)
6位:オークワ(3勝5敗)
7位:朝日大(3勝5敗)
8位:クローバー歯科フェアリーズ(3勝5敗)
9位:JR北海道(2勝6敗)
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟:https://www.jttl.gr.jp/taikairesult/2021/09/2021.php
(取材=猪瀬健治)