11月23〜29日にジョージ R.ブラウン コンベンションセンター(ヒューストン/アメリカ)で世界卓球2021ヒューストン(2021年世界卓球選手権ヒューストン大会ファイナル[個人戦])が開催中。
大会5日目は混合ダブルス準々決勝、男女ダブルス準々決勝、男女シングルス準々決勝が行われ、男子ダブルスのベスト4が決まった。ダブルスアジア王者の宇田幸矢/戸上隼輔はドリンコール/ピッチフォード(イングランド)に勝利し、世界卓球初出場でメダル獲得を確定させた。
<男子ダブルス準々決勝>
梁靖崑/林高遠(中国) 8,4,-12,-8,9 デュダ/ダン・チウ(ドイツ)
ファルク/K.カールソン(スウェーデン) -8,8,-11,7,5 樊振東/王楚欽(中国)
張禹珍/林鐘勳(韓国) -4,11,4,5 何鈞傑/黄鎮廷(香港)
宇田幸矢/戸上隼輔(日本) 10,-10,10,5 ドリンコール/ピッチフォード(イングランド)
アジア選手権大会で優勝を飾った宇田幸矢/戸上隼輔はドリンコール/ピッチフォードと対戦し、攻撃力の高いイングランドペアとの競り合いを制してベスト4入りを決めた。シングルスでは早く姿を消していただけに、さらなる活躍を期待したい。
ファルク/K.カールソンは優勝候補の樊振東/王楚欽に勝って準決勝へ。1997年に男子ダブルスで2位になっているワルドナー/パーソン以来24年ぶりの同種目でのメダル獲得だ。両者とも両ハンドで攻撃できる攻守のバランスのよいペアだが、大舞台でようやくその夢がかなった。
●宇田幸矢選手のコメント
「メダルが取れたことは嬉しいが、試合がまだ続くのでしっかり準備していきたいです。
苦しい試合だったので、お互い我慢したな、お互いよくやったなという気持ちで自然に抱き合いましたね。
ストップされたボールに対して、フォア前ストップをしっかり止めれば強く打たれることはなく、次戸上が打てる。そこを自分が凡ミスしないこと、そしていかに低く返せるかを心がけました。
戸上はかなりボールが速いし、しっかり打てれば相手がどんな選手でも決まる。そこをしっかり自分がアシストできるように、また展開を作れることが重要だと考えていました。
今大会チキータの調子が良いし、ストップやツッツキも質の高いボールにできているので、すごい自信を持ってプレーできています。順番が回ってきたときにしっかり取れるように強気でいきました。
初出場だが、お互いの目指すところはメダルだったので、まずは嬉しいのと明日にしっかり繋げていきたいなという気持ちです。
アメリカに入ってからうまくいかないことや初出場ということもあり、不安な気持ちが大きかったが、こうやってメダルを獲得できて少しは日本代表に貢献することができました」
●戸上隼輔選手のコメント
「メダルが取れてホッとしているが、目指すべきは決勝進出。ひとまず今日勝てて良かったです。
本当に苦しかったので、(宇田と)同じ気持ち。「よく勝ちきれた」の抱擁ですね。
ラリー戦になると、こちらの方が上手だと感じていた。ストップ対ストップになったときに、できるだけ早く自分たちから仕掛けて展開を作れば、とられたセットの後でも次のセット勝てるんじゃないかと考えました。
たくさんいいアシストをしてくれて、気持ちよく振り切れることが多かった。いい連係でダブルスができていたと感じました。
3年後のオリンピックを見据えて、今回メダルを取れたのは大きな収穫だと思う。
中国以外には負けたくない。中国選手には勝ちたいけど、そこにいくまでが険しい道のりです。明日中国選手と当たるが、負けたくないですね。この2人で決勝まで行って中国を倒したい。倒せるんじゃないかな」
●ファルク選手のコメント
「樊振東と王楚欽の強打に対してうまく対応し、相手にプレッシャーをかけることができたと思います。また、ダブルスで特に重要となるサービス、レシーブ、台上プレーのコントロールがうまくいきました」
●K.カールソン選手のコメント
「おそらく次もタフな試合になるはずです。今は余韻を楽しみつつ、明日の試合に向けて集中します。相手はかなり強いはずですので」
●樊振東選手のコメント
「試合には常に勝敗がつきものです。今日は相手の方が良いパフォーマンスをしていました」
男子ダブルス決勝の予定は以下の通り。
14:40 [29日 5:40]
張禹珍/林鐘勳(韓国) 対 宇田幸矢/戸上隼輔(日本)
16:00 [29日 7:00]
梁靖崑/林高遠(中国) 対 ファルク/K.カールソン(スウェーデン)
(写真・文=卓球レポート)