吉村真晴が戸上との激戦を制し優勝
<男子決勝>
吉村真晴(愛知ダイハツ) -9,9,7,4,-12,-11,7 戸上隼輔(明治大学)
決勝は、予選グループリーグで曽根翔(愛知工業大学)、吉山僚一(愛工大名電高校)、及川瑞基(木下グループ)を破った戸上と、横谷晟(愛知工業大学)、松下大星(クローバー歯科カスピッズ)を破った吉村との対戦となった(有延大夢/琉球アスティーダには不戦勝)。
試合は、巧みにロングサービスを織り交ぜた変化サービスから先手を取った吉村が、台上でも好プレーを見せ、戸上の得意な打ち合いに持ち込ませずに優勢に。ゲームポイントなど、要所でラリー戦でも打ち勝って、好調を印象づけた吉村が3対1とリード。第5ゲームもリードし、10-8とマッチポイントを握ったが、全日本王者の意地を見せた戸上がここから挽回。
勝負は最終ゲームにもつれ込んだが、質の高い練習を想像させる吉村の落ち着いた丁寧なプレーが、反撃の波に乗った戸上のプレーをゴール寸前で阻み、5対7から6点連取で、長いキャリアで吉村が初となる国内選考会の優勝を勝ち取った。
●吉村真晴選手のコメント
本当にうれしいです。選考会で勝ち切れたのは初めてで、こうしてアジア競技大会のシングルスの出場権を勝ち取ることができて、自分がやってきたことが自信になり、これからパリに向けて頑張ろうというモチベーションにもなって、非常にうれしく思います。
アジア競技大会は星野一朗さんが仰ったようにオリンピックと同様に非常に重要な大会で、JOC(日本オリンピック委員会)から派遣していただけるということで、しっかりと日の丸を背負って戦う、意義のある大会だと思っています。自分の持っているものをすべて尽くして戦っていきたいと思っています。
久しぶり(2019年11月チームワールドカップ以来)に日の丸を背負って戦うことができるので、出るだけではなくて、必ず結果を残して帰ってきたいと思っています。
国際大会1年生みたいな感じで、非常に新鮮な感じですね。一回留年みたいのしてますけど(笑) 新たな気持ちでモチベーション高く戦えますし、改めて日の丸の重みや代表になれることのうれしさを感じているので、また違った吉村真晴を見せることができるチャンスだと思っています。いい準備をして、今日みたいなプレーをしていきたいと思っています。
戸上選手は今一番勢いがある選手だと思っていますし、本当に自分より格上の選手という認識で戦いました。リードしていても相手の冷静さや攻撃の鋭さというところでは非常に勉強になることがたくさんあって、やはり、どうにかして相手を崩して、相手の得意なゾーンで戦わないようにするだけだったので、最後の最後も自分のサービスの配球や出す位置を工夫しながらプレーしました。経験ですかね(笑) 経験だけではないと思いますが、自分が経験してきたことは生きたんじゃないかと思います。
(取材=卓球レポート)