2022年前期日本卓球リーグが、6月22〜26日まで、和歌山県和歌山市の和歌山ビッグホエールで開催。なお、大会は、新型コロナウイルスへの感染予防を踏まえ、リモートマッチ(無観客)で行われた。
男子1部は、シチズン時計が2018年後期リーグ以来となる優勝を果たした。
【優勝 シチズン時計】
御内健太郎、上村慶哉、酒井明日翔、三部航平という団体戦が組める最少人数で今大会に臨んだシチズン時計が、2018年後期リーグ酒田大会以来の優勝を果たした。「メンバーが最少になったことで、かえって工夫して準備できた」と御内が語るように、4人それぞれが技術、メンタルとも充実したプレーを展開。優勝の常連だった東京アートの休部により混戦が予想された男子1部だったが、終わってみればシチズン時計が最終戦を待たずに優勝を決めるという安定した強さだった。
上村、酒井の単複での活躍や、勝負どころで粘り強さを見せた三部もさることながら、際立ったのが最高殊勲選手賞を獲得した監督兼選手の御内。序盤の山場・リコー戦ではラストでビッグトーナメント福島大会2位の池田忠功に勝利すると、愛知工業大戦ではエースの田中佑汰に競り勝つなど、監督としてチームを束ねるだけでなく、プレーでもチームを優勝まで力強く引っ張った。
●シチズン時計・御内健太郎監督兼選手のコメント
「4人という最少人数でやっている中で、4人で工夫しながら勝てたというのは価値があると思ってます。みんなで話し合って練習の仕方などを変えたりしましたが、そういうところがプラスに働いたのかなと思います。それと、どうしても練習がマンネリ化するので、たくさんの関東の大学生にシチズン時計に練習に来ていただいて、それもすごくプラスになりました。そうしたおかげで、この優勝があると個人的には思っています。
どのチームも強いので、私たちは優勝しましたが、差はありません。最下位でも7位でも8位でもどの順位の可能性もあった中、一人一人がベストなプレーをして、それが良い感じでつながって勝つことができました。特に、疲労がある中、上村が単複で気迫あふれるプレーで頑張ってくれて、チームを引っ張ってくれたと思います。
正直、初戦から全部が勝負。『全員で3点取ろう、負けてもみんなで励まし合って』というのを合い言葉にしていましたが、それで良い方向にいったのかな。負けても落ち込むことなく次に向かっていくことができました。
最近はずっと5位ばかりで、ファイナル4も出れない状況で、苦しい時期が続いたんですが、会社に優勝という報告ができてほっとしています。『たまたまの優勝』と会社や周りから言われないよう、自分たちで厳しく練習して、来週から始まる実業団、それから後期日本リーグも優勝できるよう頑張ります」
【2位 日鉄物流ブレイザーズ】
【3位 愛知工業大】
2位は日鉄物流ブレイザーズ。ゴールド選手(レンタル選手)として大島祐哉(木下グループ)を獲得し、充実した戦力でシチズン時計に唯一土をつけたが、クローバー歯科カスピッズと愛知工業大に敗れ、リーグ初制覇はおあずけとなった。
3位には前回2位の愛知工業大。インターハイ三冠王の谷垣佑真が加入し、2大会ぶりの優勝を目指したが、クローバー歯科カスピッズとシチズン時計に敗れ、優勝はならなかった。
【男子1部の最終順位】
1位:シチズン時計(6勝1敗)
2位:日鉄物流ブレイザーズ(5勝2敗)
3位:愛知工業大学(5勝2敗)
4位:クローバー歯科カスピッズ(4勝3敗)
5位:日野キングフィッシャーズ(3勝4敗)
6位:リコー(2勝5敗)
7位:協和キリン(2勝5敗)※体調不良者が出たことにより、第4戦以降棄権
8位:信号器材(1勝6敗)
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟:https://www.jttl.gr.jp/taikairesult/2021/05/2021-1.php
(取材=猪瀬健治)