2022年8月19～22日、北海道の苫小牧市総合体育館にて第53回全国中学校卓球大会が開催中。
最終日となる8月22日は、男女シングルスの準々決勝〜決勝が行われた。
女子シングルスは面手凛（山陽学園）が決勝で青木咲智（四天王寺）を破り、優勝を果たした。
優勝 面手凛（山陽学園）
▼女子シングルス準々決勝の結果
竹谷美涼（貝塚二） -8,7,5,-6,13 萩原怜奈（四天王寺）
青木咲智（四天王寺） -7,7,10,-7,8 小塩悠菜（星槎）
面手凛（山陽学園） -7,-9,10,6,9 髙森愛央（四天王寺）
日下部詩季（城南） 7,-9,10,7 吉本はな（貝塚二）
▼女子シングルス準決勝の結果
青木咲智（四天王寺） 6,8,11 竹谷美涼（貝塚二）
面手凛（山陽学園） 13,7,4 日下部詩季（城南）
▼女子シングルス決勝の結果
面手凛（山陽学園） 6,2,-8,-6,8 青木咲智（四天王寺）
女子シングルスは面手が制したが、優勝までの道のりは険しかった。
準々決勝では優勝候補の一人・髙森にゲームカウント0対2とリードされ、一時はマッチポイントを握られるも「気持ちの面を強化してきた」という面手は必死に踏みとどまり、逆転で切り抜けると、準決勝では快進撃を続けてきた日下部と対戦。第1ゲームの競り合いを物にしてストレート勝利し、決勝へ勝ち上がった。
青木との決勝は、準々決勝の髙森戦とは反対に、ゲームカウント2対0から2対2に追い付かれる嫌な展開。しかし、ここでも「向かっていくつもりで最後までやろう」と鍛え上げてきたという精神面の強さを発揮し、最終ゲームは再び強気のプレーを取り戻して青木を突き放し、頂点をつかんだ。
すらりと伸びた手足から繰り出す面手の速攻は、コースが厳しい上に球威もある。特に、ストレート（右利きの相手のフォア側）へのバックハンドは相手が察知しにくい上にほとんどミスが出ないため、面手の大きな武器になっていた。
これまで、この世代の有力選手として注目されていた面手だが、この優勝で一気にトップシーンへと躍り出るか。今後の活躍に注目だ。
■面手凛選手のコメント
準々決勝からすごく厳しい戦いが続いて、メンタル面でも苦しい場面はたくさんあったんですけど、そんな中で勝ちきることができたのですごく嬉しく思ってます。
（決勝はゲームカウント2対0から2対2に追い付かれたが）2対0になって少し心に余裕ができてしまったんですが、やっぱり相手も強いので、向かっていく気持ちで最後までやろうと思って臨みました。
（準々決勝の）髙森さんとの試合は、0対2でさらにマッチポイントも取られていて、もう精神的にすごく追い込まれていたんですけど、そんな中でも自分で大丈夫って言い聞かせて、最後までできたところが成長した部分だと思います。（今大会に向けては）同年代の選手はすごく強い選手が多いので、やっぱり自分も向かっていかないとダメなので、気持ちの面をすごく強化してきました。
（技術的には）今まで簡単にミスしてしまったところがありましたが、どんなときでも粘り強くやることを強化してきました。
今後も、いろいろ試合はありますが、自分は挑戦者の気持ちで練習を頑張って、またさらにトップを目指して頑張っていきたいと思います。
2位 青木咲智（四天王寺）
2位の青木は、準々決勝で小塩とのゲームオールの大接戦を制すと、準決勝では第1シードの竹谷を剛腕で圧倒し、決勝まで勝ち上がった。面手との決勝では、ゲームカウント0対2から2対2に追い付いたが、最後は面手の速攻に振り切られた。
優勝はならなかったが、フォアハンドの威力は大会随一。面手同様、今後の活躍に大きな期待を抱かせる選手だ。
3位 日下部詩季（城南）
3位 竹谷美涼（貝塚二）
3位には日下部と竹谷が入った。
日下部は、バックハンドで広角に揺さぶり、フォアハンドで仕留めるプレーが試合を重ねるごとに冴え渡り、ノーマークから一気に表彰台へと駆け上がった。2年生だけに、来年が楽しみな選手だ。
昨年3位で第1シードの竹谷は、準々決勝で萩原にゲームカウント2対2、ポイント8-10から逆転して4強入りしたが、準決勝では青木の豪打に屈した。優勝ならずも、躍動感あふれる両ハンドと気迫は、優勝の可能性を十分感じさせる。日下部同様、2年生だけに来年こそは準決勝の壁を超えてほしい。
試合の詳細な記録は下記サイトをご覧ください。
第53回全国中学校卓球大会：https://tabletennis.zenchuu.jp/eventbreakingnews/
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（取材＝卓球レポート）
