［国内大会］

2022年全日本社会人卓球選手権大会　～女子シングルスは井絢乃（中国電力）が制し、二冠達成～

2022.10.30

　社会人の日本一を決める全日本社会人卓球選手権大会が、2022年10月28日（金）～30日（日）まで、長野県のANCアリーナ（安曇野市総合体育館）で開催。
　大会3日目の最終日は、女子シングルス準々決勝～決勝が行われ、井絢乃（中国電力）が初優勝を果たし、女子ダブルスと合わせて二冠を獲得した。

【女子シングルス優勝】
井絢乃（中国電力）

▼女子シングルス準々決勝
玉石幸穂（エクセディ）　8,5,10,6　田口瑛美子（昭和電工マテリアルズ）　
成本綾海（中国電力）　13,-12,-9,6,3,9　出雲美空（サンリツ）　
井絢乃（中国電力）　8,6,6,7　森田彩音（デンソー）　
野村萌（デンソー）　-7,-9,4,6,10,4　三村優果（サンリツ）

▼女子シングルス準決勝
成本綾海（中国電力）　4,2,5,8　玉石幸穂（エクセディ）
井絢乃（中国電力）　4,-6,6,-5,9,-9,3　野村萌（デンソー）

▼女子シングルス決勝
井絢乃（中国電力）　-7,3,13,-5,2,10　成本綾海（中国電力）

　女子決勝は、女子ダブルスを制した井絢乃（中国電力）と成本綾海（中国電力）の同士打ちになった。
　女子ダブルスに続く二冠をかけた、互いに手の内を知る者同士の試合は、激しいラリーを繰り広げながらゲームを取り合う展開で進んだが、球威で勝る井がゲームカウント3対2、ポイント10-6とチャンピオンシップポイントを握る。しかし、二冠がかかる試合で簡単に引き下がれない成本が強気のプレーで怒濤の4本連取を決め、ジュースに追い付く。優勝を意識したのか、少しプレーがおとなしくなった井を見る限り、ゲームオールにもつれる可能性が高いと思われたが、ジュースで成本がまさかのサービスミス。これで我に返ったのか、井が強気のプレーを取り戻して遠のきかけたチャンピオンシップポイントを物にし、勝利。
　女子ダブルスに続いて二冠を獲得すると同時に、初のシングルスの全国タイトルを手にした。
　

■女子シングルス優勝　井絢乃選手のコメント
　決勝は気持ちの面でも向かっていくことができて、戦術も落ち着いて考えながらプレーできたので、すごく良い試合ができたと思います。（成本とは）部内では最近試合していませんでしたが、勝ったり負けたりですね。
　苦しかったのは、ベスト16決定（4回戦）の永尾選手（永尾尭子／サンリツ）。これまで0勝2敗でどちらもゲームオールで負けています。今回も0対2になってから追い付いて第5ゲーム、9オールになったとき、（負けて）後悔するくらいなら思いきって攻めようと強気でいけたことが良かったです。
　シングルスの全国優勝は初めてですが、（決勝は）あまり優勝を考えずに1球1球どう取るかを考えました。マッチポイントを握ってから守りに入って追い上げられてしまいましたが、最後は思い切ってプレーできました。
　二冠を取ることができて、（11月の）日本リーグに向けて良い励みになりました。

【女子シングルス2位】
成本綾海（中国電力）

　2位の成本は、バック面の異質ラバーでチャンスをつくり、フォアハンドで決めるプレーで決勝進出。同僚の井に対しても互角のラリーで食い下がったが、肝心の場面でのサービスミスが痛かった。
　惜しくも二冠達成はならなかったが、フットワークの素早さや予測の良さは出場選手の中でも際立っていた。

　3位には、思い切った攻めで接戦を勝ち抜いた野村萌（デンソー）と、安定感抜群の速攻が光った玉石幸穂（エクセディ）が入った。