2023年全日本卓球　男子シングルスはベスト4が出そろう

▼男子シングルス準々決勝の結果
戸上隼輔（明治大）　2,-9,10,5,8　田中佑汰（愛知工業大）　
篠塚大登（愛知工業大）　-8,-11,9,10,-10,4,2　及川瑞基（木下グループ）
張本智和（IMG）　6,8,6,-9,6　吉山僚一（愛工大名電高）　　
曽根翔（T.T彩たま）　7,4,7,8　宇田幸矢（明治大）　


　第1シードの戸上は、田中と対戦。「ネガティブなことは考えずに、全てのことをポジティブにとらえているのでいいプレーができていると思います。心をコントロールできるようになってきました。田中選手とはよく対戦していて、最近は負けてはいなかったですけど、こういう舞台では緊張しました。終盤競ったんですが、落ち着いてプレーできたのが良かったです。台を広く使って攻撃することができました」という戸上が厳しいコースへ鋭い両ハンドを打ち込んで田中を退け、ベスト4へ勝ち上がった。
「去年は僕がベスト4の中で最年少だったんですけど、今年は僕が最年長。パリ選考も入ってきてるので、これが本来あるべき姿というか、僕たちの世代が日本を引っ張っていかないといけないと感じている」と世代を担う覚悟をにじませた戸上は、明日連覇を狙う。

　篠塚対及川のTリーグのチームメート同士（木下マイスター東京）の試合は、ゲームオールにもつれる接戦になった。序盤は及川が厳しいコースを丁寧について2ゲームを連取するが、「気持ちの面が最近は成長できていると感じています。競っても気持ちが切れなくなりました。点が離されても我慢できるようになってきた」という篠塚が、粘り強く及川と打ち合って逆転勝利を収めた。
　明日の準決勝では、戸上と対戦する。世代のエースを狙う者同士の意地がぶつかり合う、熱い試合が期待できそうだ。

　張本は、吉山にゲームカウント4対1で勝利。張本は、ミドルを攻められて吉山に第4ゲームを奪われるが、第5ゲームはそのボールを広角に打ち返すさすがの対応力を見せて、ベスト4へ駒を進めた。

　曽根対宇田の強打者対決は、曽根のワンサイドゲームになった。「もともと宇田選手とは相性が良くて対策練習もしてきたので準備はしっかりできていました」という曽根は、強烈なバックハンドで宇田を防戦一方に追いやり、準決勝進出を決めた。明日の準決勝では、張本に挑む。
「張本選手には何度も負けているので、明日勝って、優勝目指して頑張りたいです。目指しているのはあくまでも優勝なので、優勝するまでは喜べません」と勝って兜の緒を締めた曽根。入れば誰も取れないようなバックハンドを持つ曽根が、大本命の張本にどのような戦いを挑むのか注目だ。
　
　明日の準決勝の組み合わせは以下の通り。

▼男子シングルス準決勝の組み合わせ
戸上隼輔（明治大）　対 篠塚大登（愛知工業大）　
張本智和（IMG）　対　　曽根翔（T.T彩たま）　　

（まとめ＝卓球レポート）