強いことは分かっていたが、いよいよ日本女子を担う存在になってきた。木原美悠（JOCエリートアカデミー／星槎）のプレーを見て、そう思った卓球ファンは多いのではないだろうか。
決勝では、早田ひな（日本生命）から2ゲームを先取しながら逆転を許すも、そのまま優勝してもおかしくない迫力の速攻を見せた木原。
決勝を戦い終え、悔しさをにじませながらも、確かな手応えが伝わる木原の記者会見の様子を紹介する。
--準優勝ということで、今のお気持ちをお聞かせください。
正直、嬉しい半分、ちょっと悔しい半分という気持ちです。
--2ゲームを先取しました。どういうプランがはまって、どういうお気持ちでしたか？
自分のサービスの展開だったり、レシーブの展開がすごく自分の方が有利というかチャンスをつくることができたので、そこをしっかり決めることができたし、それからラリーの中でも最後まで1本多く粘れたので、最初の2ゲームは良い展開だったと思います。
--その後、早田選手に取られるわけですが、感じた差とはどういうところでしたか？
やっぱり、この大きな舞台の大事な場面で相手よりもミスを少なくすることだったり、サービスも少し工夫してきた部分もあって、そこにしっかり対応できなかった自分がいました。
--今後、磨いていくとしたら、どういったところになりますか？
自分の強みのサービスから3球目のパターンだったり、レシーブの多彩さだったり、フォアハンドの強化もすごくしないといけないと感じました。
--準優勝でパリオリンピックの選考ポイントが50ポイントが入って、かなり大きいと思います。今後、目指すところを教えてください。
今後は、選考会だったり、全日本の後はTリーグがあるので、そこでもっと多くポイントを稼げるよう自分が向上していくところはしっかり向上していって、もっともっと強くなりたいなって思います。
--今、頭にある目標はどういったものになりますか？
やっぱり、2024年のパリオリンピックに出場してメダルを取ることです。
--記憶違いだったらすみませんが、（バック面を）裏ソフトに反転してレシーブしたシーンがあったように思うんですが、これは時々やられることなんでしょうか。
しました。しっかり判断できた時はたまにします。1試合に1、2回くらいですが。
--レシーブだけでなく、ラリー中も反転したりますか？
レシーブですることが多いんですけど、さっき（決勝で）使ってみて、次のボールを普段使っている表ソフトと同じことを（裏ソフトで）やっちゃって、すごいミスをしました（笑）
--全日本を通して、総じてどうでしたか？
今回は3種目出場させていただいてシングルスだけ表彰台に登れて、少し悔しい部分もあるんですけど、このシングルスが1番今後につながるし、すごく大事だと思うので、今回2位になれて本当に良かったなって思います。
--この全日本を通して、木原選手が1番良かったと思う試合と、その理由を教えてください。
そうですね。うーん、やっぱりさっきの決勝戦。最初からすごく良い内容だったと思うんですけど、自分の中で結構満足している試合です。
--その決勝の第4ゲームの6-6から早田選手のサービスで2連続決められてしまいましたが、あの2本のサービスについて、厳しさなど覚えている限りでおっしゃっていただけますか？
6-6......。全く覚えてない、覚えていないです（笑）
--すみません。それでは、決勝でターニングポイントだなと思った場所はどこでしたか？
そうですね。早田選手はサービスでもレシーブでも長いラリーでもすごく強いんですけど、そこに自分も少しでもついていけるようにできたことは良かったんじゃないかなと思います。
--第2ゲームまでと第3ゲームからはちょっと状況が変わりましたが、どこが試合の分かれ目でしたか？
前半2対0でリードしたことで、やっぱり早く決めたいっていう気持ちがプレーに出ちゃって、焦って打って自分がミスしたことがすごく大きいかなと思います。
--この大会の前半はボールが浮いてしまって台上に返しきれない場面も目立っていたと思いますが、大会を通じて自分の中で修正されたポイントや、それができたと思うところはどこでしょうか？
1試合1試合相手が違うんですけど、そこでしっかり相手の対策だったり、相手のビデオを見たりしたので、自分の思った通りのプレーが結構できてたんじゃないかなとは思います。
--早田選手との決勝に向けては具体的にどういう対策をされましたか？
最終的には、最後のサービスレシーブがすごく大事になってくるので、そこでチャンスを見つけたかったんですけど、やっぱり後半は早田選手がしっかり対応してきて、それに自分が対応できなかったっていうのもあります。
--そうすると、試合の中で組み立てを変えるなど、戦術の幅を広げることが今後の課題になるのでしょうか？
はい。
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