3月23日(木)、ノジマTリーグ2022~2023年シーズンのプレーオフファイナルが国立代々木競技場第二体育館で行われ、男子はレギュラーシーズン1位の木下マイスター東京と2位の琉球アスティーダが対戦。
結果は、琉球アスティーダが木下マイスター東京を3対2で下し、2シーズンぶり二度目のTリーグ王者に輝いた。
●男子ファイナル結果
琉球アスティーダ 3対2 木下マイスター東京
○吉村真晴/吉村和弘 7,-10,12 大島祐哉/篠塚大登
濵田一輝 -8,-7,8,-9 及川瑞基○
張本智和 -8,-7,-8 篠塚大登○
○吉村真晴 6,-6,3,-9,7 カルデラーノ
○張本智和 4 カルデラーノ
今回のファイナルは、レギュラーシーズンの勝ち点差によって下位チームからオーダー開示を受けるアドバンテージが上位チームに与えられる。この特別ルールにより、勝ち点差3でレギュラーシーズン2位の琉球アスティーダはダブルスのみオーダーを事前に公表し、吉村真晴と吉村和弘を起用してきた。このオーダー公開を受けて、レギュラーシーズン首位の木下マイスター東京は、シーズン13勝を挙げてベストペア賞を獲得した大島祐哉/篠塚大登にスタートダッシュを託す。
試合は第1マッチから、年間王者をかけたファイナルにふさわしい息詰まるような激戦になった。
第1ゲームは吉村兄弟の強打が決まり、琉球ペアが先制。しかし、第2ゲームは木下ペアが、ミスが出ていたレシーブを丁寧に組み立て直すさすがの修正力で奪うと、6-6から始まる最終の第3ゲームも随所にスーパープレーを見せた大島/篠塚が10-8とマッチポイントを握る。このまま木下ペアが先制点を挙げるかと思われたが、この窮地から「(1番のダブルスは)大切な試合になるので絶対に勝ちたかった」という琉球ペアが奮起。強気のプレーでジュースに追い付くと、14-12で木下ペアを振り切り、琉球アスティーダに先制点をもたらす。
第2マッチは、木下マイスター東京が及川瑞基、琉球アスティーダは濵田一輝をぶつけてきた。
第1ゲームは濵田が硬さの残る及川を引き離すが、徐々にほぐれてきた及川が持ち味である粘り強くて攻撃力の高い両ハンドで逆転で奪うと、第2ゲームも連取。濵田もゲーム中盤から好ラリーを連発して追いすがったが、ゲームカウント3対1で及川が勝利し、木下マイスター東京がすかさずタイに戻した。
王手がかかる第3マッチは、木下マイスター東京が篠塚大登、琉球アスティーダは張本智和。ともにチームの今シーズンの躍進を支えてきた大黒柱同士の対戦は競り合いが予想されたが、篠塚がストレートで張本を下し、木下マイスター東京が王手をかける。
篠塚は、張本にバックハンドでフォア側を厳しくえぐられてもふところの深いフォアハンドでしっかり対応し、逆に張本のフォア側を効果的に攻める充実のプレーでライバル対決を見事に制した。
続く第4マッチ、木下マイスター東京は、世界ランク5位のカルデラーノに必勝を託す。一方、後がなくなった琉球アスティーダはキャプテンの吉村真晴に望みを託した。
試合はお互いが持ち味の強打で点を取り合う緊迫した展開でゲームオールまでもつれたが、「自分ができる全てのパフォーマンスを発揮する」と決意した吉村が最後まで集中したプレーで格上のカルデラーノを撃破。
琉球アスティーダが土壇場で踏みとどまり、ビクトリーマッチへつないだ。
泣いても笑っても勝敗が決する1ゲーム勝負のビクトリーマッチは、木下マイスター東京がカルデラーノ、琉球アスティーダは張本智和という大トリにふさわしいカードが実現。
試合はラブオールから張本が丁寧な台上と固いブロックでカルデラーノのミスを誘ってスタートダッシュを決める。目の覚めるようなカウンターブロックも飛び出すなど、張本が第3マッチの敗戦を補ってあまりある気迫のプレーでカルデラーノを下し、琉球アスティーダが2シーズンぶり二度目の年間王者に輝いた。
(まとめ=卓球レポート)
詳しい試合の結果はTリーグ公式サイトでご確認ください。
Tリーグ:https://tleague.jp/