タクシンスポーツ2023年前期日本卓球リーグ滋賀大会が、6月21〜25日まで、滋賀県のプロシードアリーナHIKONEで開催。
大会最終日は男子1部の第6戦、第7戦(最終戦)が行われ、協和キリンが優勝を果たした。
【優勝 協和キリン】
男子1部は、3試合目で全勝のチームがいなくなるという混戦の中、協和キリンが2020年の後期以来の優勝を果たした。
最終戦までシチズン時計と5勝1敗で並ぶ展開の中、その最終戦で日鉄物流ブレイザーズに競り負けるも、シチズン時計もクローバー歯科カスピッズに敗れたため、優勝を確定させた。最終的には5勝2敗が2チーム、4勝3敗が2チームという結果が、実力伯仲でどこが勝ってもおかしくない男子1部の現状を表している。
力が拮抗する中、協和キリンが僅差の優勝を物にできたのは、松平賢二監督兼選手が掲げたという「真のチームワーク作り」のたまものだろう。松平を筆頭に、ビッグトーナメント2位の渡辺裕介、パワフルな両ハンドが持ち味の松山祐季、巻き込みサービスが武器の田原彰悟らをそろえたオーダーは隙がないが、実力者がそろう男子1部では誰が負けてもおかしくない。そんな中、誰かが負ければ誰かがフォローするという団体戦のセオリーをどのチームよりも的確に行い、まさにチーム全員卓球で大混戦の中をかきわけ、優勝までたどり着いた。
●協和キリン・松平賢二監督兼選手のコメント
「今大会は3試合目で全勝のチームいなくなって、そういう接戦になることは予想していました。今年は『愛されるチーム』をテーマに掲げているのですが、きれい事のチームワークではなく、厳しいところを厳しくして、みんなで団結する。そういうメリハリで真のチームワークを出そうと話してやってきました。みんなでコミュニケーションをしっかり取って、また会社の方も一体感を出して応援してくれたので、そういう部分の小さな差で優勝できたと思います。技術的にはまだまだ全然で、どのチームが優勝してもおかしくないので、そこは今後の課題です。
(クローバー歯科カスピッズ戦は)僕が大星(松下大星)に当たりに行って何やっていいのか分からなくなって全然ダメでしたが、2番で松山が響(田添響)に勝ってくれて試合も勝ちました。振り返れば、あの1勝が大きかったですね。長らく勝っていなかった愛工大戦や、今日の初戦の日野戦もポイントでしたが、みんなでしっかり話し合いながら勝てたことが本当に大きかったと思います。
(監督と選手を兼任することについて)めちゃくちゃ難しいですね。でも裕介(渡辺裕介)や会社の方に本当に助けていただきました。
今後の目標は、まず僕が協和に入ってから全勝優勝したことがないので、全勝優勝を目指したい。そして、いろいろな人に見に来てもらえて応援してもらえるようなチーム、憧れてもらえるようなチームをつくりたいと思っているので、そこを目指して一つずつ頑張りたいと思います」
【2位 シチズン時計】
【3位 日鉄物流ブレイザーズ】
2位のシチズン時計は、最終戦まで協和キリンとならんで5勝1敗と優勝の可能性を大いに残していたが、最終戦でクローバー歯科カスピッズによもやのストレート負けを喫し、優勝を逃した。2022年前期以来の優勝は逃したものの、キャプテンの上村慶哉を中心に選手たちの動きはキレていた。後期の巻き返しに期待したい。
2022年後期王者の日鉄物流ブレイザーズが3位。勝ち星が思うように伸びずに連覇はならなかったが、最終戦では優勝した協和キリンに競り勝って力があるところを示した。
【男子1部の最終順位】
1位:協和キリン(5勝2敗)
2位:シチズン時計(5勝2敗)
3位:日鉄物流ブレイザーズ(4勝3敗)
4位:日野キングフィッシャーズ(4勝3敗)
5位:クローバー歯科カスピッズ(3勝4敗)
6位:リコー(3勝4敗)
7位:ケアリッツ・アンド・パートナーズ(2勝5敗)
8位:愛知工業大学(2勝5敗)
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト(Labo live):https://score.labolive.com/game/jttl-2023-first/timetable/0
(取材=卓球レポート)