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インカレ ~女子は愛知工業大が4年ぶりのV~

 大学のチーム日本一を決める第92回全日本大学総合卓球選手権大会(団体の部/通称インカレ)が、7月13 〜16日まで、横浜武道館(神奈川県横浜市)で開催。
 大会最終日は、準決勝、決勝が行われ、女子は愛知工業大学が決勝で神戸松蔭女子学院大学を破り、4年ぶり、5回目の優勝を決めた。

【優勝】愛知工業大学

トップの永野は昨年も勝ち星を挙げている木塚と対戦

最終ゲームは5-10から奇跡的な粘り強さを発揮して、永野が勝利

岡田が力強いプレーで永野に続き、愛工大が2点目

両者のパワーが持ち味の岡田(左)/面田のダブルスは神戸松蔭女子学院大ペアに攻めさせてもらえず

4番は面田がガッツあふれるプレーを見せた

面田が塩屋を破り、愛工大が優勝を決めた

ベンチでチームメートと喜びを分かち合った

4年ぶりに男子とのアベック優勝を決めてインカレの幕を閉じた

▼女子決勝トーナメント決勝
 愛知工業大 3-1 神戸松蔭女子学院大
○永野 7,7,-5,-16,12 木塚
○岡田 9,8,6 鶴岡
 岡田/面田 -7,-6,7,-7 榎谷/木塚○
○面田 9,3,-6,4 塩屋
 谷渡 - 榎谷

 女子は、愛知工業大が4年ぶりに王座に返り咲いた。
 着実に上位進出の実力を蓄えながらも、一昨年は2回戦敗退、昨年は準決勝で神戸松蔭女子学院大に敗れ3位と2度目の優勝を手に入れられずにいた愛知工業大だが、今年は、ガッツあふれる1年生面田を迎え、エースの岡田、ラリー戦に強い谷渡、カット主戦型の永野とバランスのよい布陣で王座奪還に臨んだ。
 決勝は永野が、昨年の準決勝でも勝っている木塚と再戦。永野はカットと攻撃を織り交ぜ、2対0とリードを広げるが、木塚は粘りのカット打ちで2対2に。最終ゲームは木塚が10-5とマッチポイントをにぎったところからまさかの逆転負け。愛工大が貴重な先制点を手にした。
 2番は岡田が、ラリー巧者の鶴岡をパワーボールで圧倒。ストレートで勝利し、愛工大が王手。
 ダブルスで決めたい愛工大だったが、コース取りのよい榎谷/木塚のペアが好プレーを見せ、神戸松蔭女子学院大が1点を返した。
 4番は面田がサービスからの攻撃で主導権を握り、3対1で塩屋に勝利。愛工大が神戸松蔭女子学院大の2連覇を阻止し、5回目の王座に就いた。

■鬼頭明監督のコメント
 めちゃくちゃうれしいですね。4年前、優勝して次も優勝しようと思ってずっと取り組んできて、4年というのが結構自分の中では長かったし、本当にうれしいですね。
(決勝を振り返って?)神戸松蔭は去年も対戦してめちゃくちゃ粘り強いチームだと分かっていたので、本当に苦しい試合になると思ったし、1番の試合も2-0でリードしてから流れがガッと変わって最後も5-10で負けているところから本当に永野が頑張ってひっくり返してくれました。昨年のダブルスも2対2の10-5でリードしていたところ、ひっくり返されて負けたという経験があったんですけど、永野が1番でその借りを返すべく素晴らしい試合をしてくれました。
 2番の岡田も本当にこの大会、調子も良くて素晴らしい試合をしてくれたし、本当にみんな頑張って戦ってくれて、試合でやられなかった選手も応援してくれましたし、ベンチに入れなかった選手も本当にチームの優勝のために動いてくれて、本当にワンチームで戦えた素晴らしいチームだったと思います。
 ダブルスはいい勝負だと思っていたので、何もこちらが有利だとか不利だとかではなく、攻めたんですけど、なかなか結果はついてこなかった。でも、そこから気持ちを切り替えて面田が取ってくれました。
(決勝のオーダーは?)永野が昨年木塚と試合をやって勝っていたので、どうか分からなかったんですけど、当たればいいかなという感じで前に置きました。こちらとしては思い通りのオーダーになりました。
(今後の目標は?)私が監督になって、男子の時も優勝して女子でも2回優勝したんですけど、私が監督をやってから連覇したことがないんですね。なので、なんとか連覇ということを目標にして来年やっていきたいと思います。

【2位】神戸松蔭女子学院大学

木塚は粘り強いプレーで勝利を手にしかけたが......

トップの大激戦には応援にも熱が入った

鶴岡は得意のラリー展開に持ち込めなかった

榎谷(左)/木塚は連係のよさ、コース取りのよさで愛工大ペアを退けた

団体戦での戦いに強い神戸松蔭女子大。再び王座を狙う

 準決勝では東洋大を完封し、勢いに乗って愛知工業大との決勝に臨んだ神戸松蔭女子学院大だが、トップで木塚が惜しくも敗れ、前半での得点がかなわなかった。
 しかし、シングルスの負けを引きずらずに、榎谷/木塚のダブルスで1点を取り返したが、あとが続かなかった。
 飛び抜けたタレントがいなくとも、団体戦での強さを確実に発揮してくる神戸松蔭女子学院大。来年以降の戦いぶりも楽しみだ。

【3位】中央大学

エースの枝廣は準決勝で谷渡に逆転勝利を収めた

工藤(左)/枝廣のダブルスは台上プレーからの連係のよさで優位に立った

中央大は4年ぶりの表彰台

▼女子決勝トーナメント準決勝
 愛知工業大 3-2 中央大
○岡田 1,9,5 川北
 谷渡 12,-4,10,-7,-10 枝廣○
 岡田/面田 -7,-7,-7 工藤/枝廣○
○永野 -11,6,9,-9,7 髙橋
○面田 9,8,8 工藤

 前半では枝廣が谷渡との行き詰まるラリー戦をゲームオールジュースで制して1点を挙げると、続くダブルスでも、工藤/枝廣が豊富な練習量を思わせる連係のよさでストレート勝ち。2対1とリードしたが、4番の髙橋が永野のカットを攻略しきれずに惜敗。平成11年以来の優勝はおあずけとなった。

【3位】東洋大学

1年生の上澤(右)と山脇(左)のこれからの成長に期待がかかる

東洋大は3年連続の表彰台

▼女子決勝トーナメント準決勝
 神戸松蔭女子学院大 3-0 東洋大
○木塚 7,5,6 浦野
○鶴岡 15,-21,7,8 山脇
○榎谷/木塚 5,3,5 上澤/山脇
 塩屋 - 上澤
 榎谷 - 佐藤

 東洋大は、上澤と山脇の1年生2人を主軸に戦い、3年連続で表彰台に上った。山脇はラリー巧者の鶴岡を相手に、ジュースを繰り返し、第2ゲームは23-21で取り返したが、安定感で上回った鶴岡を破るには至らなかった。新1年生2人がどこまで伸びるのかに、ベスト4がキープできるか否かがかかっていそうだ。

詳しい記録はこちらから
関東学生卓球連盟:https://www.kanto-sttf.jp/

(取材=佐藤孝弘)



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