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全日本卓球選手権大会(団体の部) ~男子は、ファーストが初出場初優勝~


 令和5年度全日本卓球選手権大会(団体の部)が、10月20〜22日まで、佐賀県の基山町総合体育館で開催。同大会は、各カテゴリーから男女それぞれ12チームが出場し、団体の日本一を争う大会だ。
 最終日の10月22日は、男子団体準決勝〜決勝が行われ、ファーストが初出場にして初優勝の快挙を果たした。

【優勝 ファースト】

ファーストが初出場初優勝の快挙!

しぶとくドライブをねじ込んだ高木和は優勝に大きく貢献

圧倒的なテクニックを見せた松平は7戦全勝

最後は千両役者の大矢が決めた!

大矢を迎えるベンチ。少しオールドなファンなら胸熱のシーンだろう



▼男子団体準決勝
愛知工業大学 3-0 シチズン時計
○横谷 12,-7,-8,7,10 三部
○谷垣 7,-13,-10,9,8 上村
○中村 9,7,8 酒井
 谷垣 - 三部
 横谷 - 上村

ファースト 3-0 愛工大名電高
○松平 7,-11,7,7 酒井
○高木和 7,5,-8,-8,6 萩原
○大矢 2,9,3 面田
 松平 - 萩原
 高木和 - 坂井

▼男子団体決勝
ファースト 3-0 愛知工業大
○高木和 10,-10,-6,14,5 谷垣
○松平 8,-8,5,12 横谷
○大矢 9,-8,8,12 中村
 松平 - 谷垣
 高木和 - 横谷
 

 男子は、ファーストが初出場初優勝を果たした。
 高木和卓大矢英俊、松平健太とメンバー全員が元日本代表という歴戦の猛者たちをそろえたオーダーで、準決勝ではインターハイ王者の愛工大名電高、決勝ではインカレ王者の愛知工業大と若手の挑戦をはねのけ、栄冠をつかんだ。
 青森山田高の黄金期を支え、ナショナルチームのメンバーとして日本をけん引してきた3人だが、全員が30歳を過ぎ、世界を相手に戦っていた頃と比べれば、スピードやパワーは幾分なりを潜めた。しかし、それらを補うための巧みな駆け引きやここぞの集中力で成長目覚ましい若手たちと渡り合う姿は、観る者の胸に迫ると同時に、卓球の奥深さや勝つことの難しさ、多様さを表していたように思う。
 いずれにしても、時に泥臭く、時に華麗に勝利を積み重ねていったベテラン3人に万感の思いを込めて拍手を送りたい。

■ファースト・濱野浩監督のコメント
 ずっと日本一を目指してきて3位が続いていましたが、選手たちが頑張ってくれたおかげでようやく1位になりました。よかったです。
 決勝前は、選手たちは調子もよく、みんながベテランなのでやる仕事が分かっているので「力を出し切れば勝てる、自信を持っていこう」と話しました。
 エースの松平くんがいい仕事をして、卓は、大矢がいつも(ABCかXYZかの選択をかけた)ジャンケンで負けて必ず最初にエースと当たるんですけど、それをベテランの味でしっかり勝てたことが優勝につながったと思います。加えて、最後は大矢が以前の実力を取り戻した、あるいは蘇ったというような試合を見せてくれました。本当に命がけで闘ってくれて最後に決めてくれたのでよかったです。
 今年はうちの会社が設立30周年で、ホープスの団体戦でも優勝して、この全日本選手権も優勝できたので本当に良い年になりました。ただ私だけの満足にとどまらず、選手たちがベテランでもまだこれからもできるということを各自が示して、皆さんに勇気を与えながらこれからも邁進していきたいと思います。


【2位 愛知工業大】

連覇ならずも堂々の決勝進出

エースとして奮闘した谷垣

3番を任された中村は決勝進出に大きく貢献


【3位 愛工大名電高】

インターハイ王者が表彰台をゲット

来季の名電のエース・坂井。貴重な経験を積んだ


【3位 シチズン時計】

昨年に続いて3位に入り、力を見せた

エース格として活躍した三部

 
 前回に続く優勝を狙った愛知工業大は決勝でファーストにストレートで敗れ、連覇ならず。1番で谷垣佑真がマッチポイントを握りながら高木和のしぶといプレーに逆転を許し、流れに乗れなかった。
 しかし、エース格の篠塚大登が不在の中、ハイレベルなトーナメントを決勝まで勝ち上がり、層の厚さを示した。

 3位には、高校日本一の愛工大名電高が入った。準々決勝で実業団のクローバー歯科カスピッズを下して表彰台を勝ち取ったが、準決勝のファースト戦では2番でエースの萩原啓至が高木和に競り負けたのがひびき、ストレートで敗れた。

 もう一方の3位は、シチズン時計。準決勝の愛知工業大戦では、1番の三部航平、2番の上村慶也がともにゲームオールの大接戦になったがどちらも物にできず、決勝進出はならなかった。

詳しい記録はこちらから
日本卓球協会内大会サイト:https://jtta.or.jp/tour/11839

(取材=卓球レポート)



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