社会人の日本一を決める全日本社会人卓球選手権大会が、2021年10月27日(金)~29日(日)まで、青森県の新青森総合運動公園マエダアリーナで開催。
大会3日目の最終日は、女子シングルス準々決勝~決勝が行われ、三村優果(サンリツ)が初優勝を果たした。
【女子シングルス優勝】
三村優果(サンリツ)
▼女子シングルス準々決勝
井絢乃(中国電力ライシス) 7,-4,-5,6,-9,7,4 松岡優香(愛媛銀行)
黒野葵衣(キヤノンメディカル) -6,7,-8,6,7,-6,8 菅澤柚花里(デンソー)
三村優果(サンリツ) 7,9,-5,-6,-8,7,8 枝廣瞳(中国電力ライシス)
成本綾海(中国電力ライシス) 不戦勝 笹尾明日香(日本生命)
▼女子シングルス準決勝
黒野葵衣(キヤノンメディカル) 5,4,-6,7,8 井絢乃(中国電力ライシス)
三村優果(サンリツ) 7,-8,-5,6,-10,10,8 成本綾海(中国電力ライシス)
▼女子シングルス決勝
三村優果(サンリツ) 11,-10,7,-6,9,-6,6 黒野葵衣(キヤノンメディカル)
女子シングルスは三村優果(サンリツ)が制し、うれしい初の全国タイトルを獲得した。
バック面に貼った表ソフトラバーでの速攻とフォアハンドの強打とブロックで、準々決勝ではビッグトーナメント優勝の枝廣瞳(中国電力ライシス)、準決勝では昨年2位の成本綾海(中国電力ライシス)をともにゲームオールで振り切り、決勝進出。
決勝では破竹の勢いで勝ち上がってきた黒野葵衣(キヤノンメディカル)に対し、「カットマンは苦手で不安だったが、4対3でぎりぎり勝てればいいと思って臨んだ」という三村が、ツッツキとストップで黒野を揺さぶり、チャンスは逃さず強打する粘り強い戦術でゲームオールの大接戦を制し、栄冠をつかんだ。
シェーク攻撃型やシェーク異質型、カット主戦型など多様なプレースタイルの選手たちに勝った対応力に加え、準々決勝から続いた3つのゲームオールを勝ちきり、気持ちのタフさも見せた三村。これから強豪サンリツの柱となるか注目だ。
■女子シングルス優勝 三村優果選手のコメント
個人戦の全国タイトルは初です。サンリツは優勝している人が多いので、続いて私も優勝できてすごくうれしいです。去年がベスト8だったので、試合前の目標は1つ上のベスト4を狙って頑張っていました。
4回戦が、竹前さん(竹前裕美子/エクセディ)か小脇さん(小脇瑞穂/百十四銀行)の勝った方で、明徳義塾高の先輩の小脇さんが上がってきて、そこから一戦一戦勝ちにいくつもりで試合をしました。
(準決勝で対戦した)成本さんのような戦型(シェーク異質型)は、サンリツにも出雲や梅村がいるので練習できていましたが、カットマンが苦手で決勝がカットマンだったので不安はあったんですけど、今まで4対3で勝ってきた試合もあったので、ぎりぎり4対3で勝てばいいかなという気持ちで臨みました。私はバック面に表を使っていてツッツキとかストップを得意としているので、ツッツキとストップで相手を動かして、そこからチャンスをつくって狙う戦術でした。
日本リーグがすぐあるので、これからサンリツの団体で出させてもらえるよう、またしっかり気持ちを入れ替えてチームの優勝に向けて頑張りたいと思います。
【女子シングルス2位】
黒野葵衣(キヤノンメディカル)
全日学連覇の経歴をひっさげ、社会人ルーキーイヤーで全日本社会人に挑んだ黒野が2位。5回戦で日本リーグで無双を続け、今大会でも優勝候補筆頭だった赤江夏星(デンソー)を下し、一気に優勝なるかと思われたが、三村の丁寧なカット打ちの前に涙をのんだ。
優勝はならずも、高い打球点から切り下ろす低い軌道のカットは、カットという名を借りたもはや攻撃で、機を見た反撃も抜群にうまい。これから社会人のトーナメントをにぎわせそうだ。
3位には、昨年2位の成本と、昨年優勝の井絢乃の中国電力ライシス勢が入った。
【女子シングルス3位】
成本綾海(中国電力ライシス)
【女子シングルス3位】
井絢乃(中国電力ライシス)
【女子シングルスベスト8】
枝廣瞳(中国電力ライシス)
菅澤柚花里(デンソー)
松岡優香(愛媛銀行)
※もう一人のベスト8、笹尾明日香(日本生命)は棄権
詳しい記録はこちらから
日本卓球協会大会ページ:https://jtta.or.jp/tour/11841
(取材=卓球レポート)