ケアリッツ・アンド・パートナーズ2023年後期日本卓球リーグ愛媛大会が、11月8〜12日まで、愛媛県の愛媛県総合運動公園体育館で開催。
大会最終日は男子1部の第6戦、第7戦(最終戦)が行われ、日鉄物流ブレイザーズが7戦全勝で優勝を果たした。
【優勝 日鉄物流ブレイザーズ】
男子1部は、日鉄物流ブレイザーズが7戦負けなしで、悲願の初優勝を果たした2022年後期以来となる2度目の優勝を手にした。
ハイライトは全勝同士の激突になった協和キリンとの第6戦。第5戦まで貴重なポイントゲッターだったゴールド(レンタル)選手の田中佑汰がTリーグ参戦でチームを離脱したため、戦力が危ぶまれたが、「田中の不在をパワーに変えよう」という杉井孝至監督の合言葉のもと、選手たちが奮起する。
トップでキャプテンの松下海輝が渡辺裕介に敗れるも、2番で藤村友也が田原彰悟を下してすかさずタイに持ち込むと、3番ダブルスは藤村/髙見真己が社会人連覇ペアの渡辺/松山祐季を圧倒。続く4番では、髙見が社会人王者の松平賢二を打撃戦の末に下して全勝対決を制し、優勝を大きくたぐり寄せた。
「守りではなく、打ち抜いて点を取ることを心掛けてきた」と杉井監督が語る通り、3球目や4球目などの早い段階はもちろんのこと、劣勢でも絶えず反撃をうかがう積極性で相手にプレッシャーをかけ、全勝を譲らなかった日鉄物流ブレイザーズ。今後、その鉄のように固い攻めの意識でリーグの覇権を握るのか注目だ。
●日鉄物流ブレイザーズ・杉井孝至監督のコメント
「前回は私の生まれ育った三重大会での初優勝ということで、それはそれでひときわ嬉しいものでしたが、今回は、前期3位に終わっていたので、みんなで一丸となって優勝しようと臨んだ結果が日本一を取れたので、去年とは違ううれしさがひしひしと伝わってきているところです。選手たちが一生懸命頑張ってくれたおかげです。
ゴールド選手の田中が、今日はTリーグの試合でいなかったのですが、それは初めから分かっていたことなので、『田中がいなくても、田中からいいエキスをいただいてパワーにして頑張ろう』とみんなで臨んだ結果が協和キリンさんにもいい形で勝利できた要因かなと思います。一人一人が守るんじゃなくて、とにかく今までやってきたこと、打ち抜いて一本取る気持ちでやっていこうという思いでみんながやってくれました。
田中はTリーグにも出ていてオリンピックの有力候補選手でもあるので、あの子の熱意というかひたむきさ、練習に対する態度などがうちにとってもプラスになって選手たちも引っ張られていると思いますね。
(MVP獲得の)高見は人間力が上がりました。簡単にあきらめずに、苦しいときこそ頑張れるところが、社会人としてうちに来て成長した部分ですし、それが今回の結果につながっていると思います。
昨年のファイナル4はシチズン時計さんに負けて準優勝で非常に悔しい思いをしました。今回は初戦がシチズン時計さんということで、ここをなんとか乗り切って、決勝の舞台に上がり、そして日本一を獲得できるよう引き続き頑張っていきたいと思います」
【2位 協和キリン】
【3位 シチズン時計】
前期優勝で連覇を狙った協和キリンは惜しくも2位。社会人優勝の選手兼監督の松平、社会人ダブルス連覇の渡辺/松山らをそろえた充実のオーダーで連覇を目指したが、日鉄物流ブレイザーズとの全勝対決に敗れ、連覇はならなかった。
3位にはシチズン時計。前回2位からの優勝を目指したが、前半で思うように勝ち星を伸ばせず、2022年前期以来となる優勝はおあずけになった。
【男子1部の最終順位】
1位:日鉄物流ブレイザーズ(7勝0敗)
2位:協和キリン(5勝2敗)
3位:シチズン時計(4勝3敗)
4位:リコー(4勝3敗)
5位:クローバー歯科カスピッズ(3勝4敗)
6位:日野キングフィッシャーズ(3勝4敗)
7位:ケアリッツ・アンド・パートナーズ(1勝6敗)
8位:関西卓球アカデミー(1勝6敗)
なお、前期・後期リーグの成績を受けて、12月9〜10日にかけて岐阜県の岐阜メモリアルセンターで開催される日本卓球リーグプレーオフ JTTLファイナル4に進出するのは以下の4チームとなった。
総合1位:協和キリン
総合2位:日鉄物流ブレイザーズ
総合3位:シチズン時計
総合4位:リコー
詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト(Labo live):https://www.jttl.gr.jp/games/jttl-2023-second/match
(取材=卓球レポート)