WTT女子ファイナルズ2023名古屋が12月15〜17日まで、愛知県名古屋市の名古屋金城ふ頭アリーナで開催。WTT女子ファイナルズとは、女子の世界のトップ選手16人と8つのペアが参戦し、シングルスとダブルスでそれぞれ優勝を争う大会だ。
初日の12月15日は女子シングルス1回戦の8試合が行われ、ベスト8が決定。日本勢では、伊藤美誠が準々決勝に勝ち残った。
王芸迪(中国) 6,6,-11,5 申裕斌(韓国)
ハン・イン(ドイツ) -6,11,-6,10,8 朱芊曦(韓国)
王曼昱(中国) 10,8,7 ヤン・シャオシン(モナコ)
張瑞(中国) 6,7,10 銭天一(中国)
陳幸同(中国) -10,9,8,-10,3 スッチ(ルーマニア)
陳夢(中国) 5,-15,-7,8,7 早田ひな(日本)
孫穎莎(中国) -6,9,8,-3,6 張本美和(日本)
伊藤美誠(日本) 6,-9,3,5 A.ディアス(プエルトリコ)
日本からは早田ひな、伊藤美誠、張本美和の3選手が参戦した。
日本勢の先陣を切った早田は、東京五輪金の陳夢と対戦。ゲームオールまで肉薄するも最後は思い切った強打で押してきた陳夢に振り切られたが、進化中だというバックハンドを軸にした両ハンドで陳夢と真っ向から打ち合い、日本のエースとしての力を十分に見せた。
今日一番の盛り上がりを見せたのが、孫穎莎対張本美和だ。
今や絶対女王に君臨しつつある孫穎莎に対し、張本は両ハンドで互角に渡り合ってゲームオールまで追いすがり、最終の第5ゲームは出足良くポイント3-0とリードする展開。「どちらが孫穎莎?」と見まがうほどの張本の両ハンドの質の高さから勝利を大いに予感させたが、タイムアウトで息を吹き返した孫穎莎に逆転を許してしまった。
惜しくも金星はならなかったが、15歳の張本が見せた末恐ろしいプレーは、場内はもちろんのこと世界中に、そしてなにより中国に強烈なインパクトを与えたことだろう。
伊藤は、1回戦でA.ディアスと対戦し、変化サービスからの速攻でディアスのトリッキーな強打を封じ込めて勝利し、日本勢で唯一準々決勝に駒を進めた。
明日の準々決勝では陳夢と対戦する。勝てば「中国トップ3に勝利」というパリ五輪選考ポイントが得られるため、伊藤にとっては勝負の一戦になる。
▼女子シングルス準々決勝の組み合わせ
孫穎莎(中国) - ハンイン(ドイツ)
陳夢(中国) - 伊藤美誠(日本)
張瑞(中国) - 王芸迪(中国)
陳幸同(中国) - 王曼昱(中国)
(取材=卓球レポート編集部)