WTT女子ファイナルズ2023名古屋が12月15〜17日まで、愛知県名古屋市の名古屋金城ふ頭アリーナで開催。WTT女子ファイナルズとは、女子の世界のトップ選手16人と8つのペアが参戦し、シングルスとダブルスでそれぞれ優勝を争う大会だ。
2日目の12月16日は女子シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が決定。日本勢で一人勝ち残っていた伊藤美誠は陳夢(中国)に敗れ、ベスト4進出はならなかった。
陳幸同(中国) 9,4,5 王曼昱(中国)
王芸迪(中国) 6,8,-9,8 張瑞(中国)
陳夢(中国) 8,2,6 伊藤美誠(日本)
孫穎莎(中国) 12,4,7 ハン・イン(ドイツ)
陳幸同(中国)対王曼昱(中国)の同士打ちは、ストレートで陳幸同が勝利し、準決勝へ勝ち上がった。接戦が予想された一戦だったが、陳幸同はやや安全に入れ気味の王曼昱のボールをことごとく上から狙い打つ会心の両ハンドで得点を重ね、王曼昱に付け入る隙を与えなかった。
王芸迪(中国)と張瑞(中国)の同士打ちは王芸迪に軍配。緩急をうまく使った両ハンドで張瑞のミスを誘う安定感抜群のプレーで勝ちきった。
バック面に表ソフトラバーを貼る張瑞も高速バックハンドからのダイナミックなフォアハンドで第3ゲームを逆転で奪い、見せ場をつくったが勝利には至らず。
注目の陳夢(中国)対伊藤美誠(日本)は、陳夢が準決勝へ勝ち進んだ。
陳夢は伊藤のサービスが台からわずかでも出てきたら強振し、変化速攻にも両ハンドでしっかり打ち返すさすがの対応力で伊藤にストレート勝利。
勝てばパリ五輪選考ポイントが得られる伊藤も、サービスを出す位置を変えるなど突破口をなんとか探ったが、陳夢に対応されて涙をのんだ。
準々決勝最後の一試合は、孫穎莎(中国)が圧巻のパワードライブでハン・イン(ドイツ)のカットを打ち抜き、順当にベスト4へ駒を進めた。
一方、ストレートで敗れたベテランのハン・インだが、カットやフィッシュで孫穎莎の強打を何本もしのぎ、ときに反撃も鮮やかに決めて存在感を見せた。
▼女子シングルス準決勝の組み合わせ
孫穎莎(中国) - 陳夢(中国)
陳幸同(中国) - 王芸迪(中国)
(取材=卓球レポート編集部)