2024年(令和5年度)全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)が1月22日から28日まで東京体育館で開催される。
大会6日目は女子シングルス準々決勝が行われ、ベスト4が出そろった。
※写真は平野美宇(木下グループ)を下してベスト4に勝ち残った赤江夏星(デンソー)
▼女子シングルス準々決勝の結果
早田ひな(日本生命) 8,7,8,6 長﨑美柚(木下グループ)
赤江夏星(デンソー) -3,5,6,-14,4,-4,9 平野美宇(木下グループ)
横井咲桜(ミキハウス) -7,6,-9,-9,4,7,0 木村香純(トップおとめピンポンズ名古屋)
張本美和(木下アカデミー) ,6,6,10 木原美悠(木下グループ)
第1シードの早田ひな(日本生命)は長﨑美柚(木下グループ)にストレート勝利。長﨑の強烈なチキータをしっかり受け止め、バック対バックとフォアハンドの球威で圧倒して準決勝進出を決めた。
「小学生の時に初めて全日本に出ていますが、やはり全日本は特別。その中で、すべての部分が整っている選手が最後に優勝してきていると思うので、連覇がかかってはいますが、自分がやることは変わらず、全日本ではありますがパリにつながるように進化できる大会にしたい」と勝利後に心境を語った早田がここまでの4試合で落としたゲームはわずか1。連覇に向けて隙なしのプレーを続けている。
準々決勝で最も激戦になったのが赤江夏星(デンソー)対平野美宇(木下グループ)。第1ゲームは平野が圧倒して先制するが、「1ゲーム目が終わって振りにいかなかった悔いがあって、2ゲーム目からはどんな形でも、どんなボールが来ても振り抜こうと思った」という赤江が、第2ゲームから躍動する。平野の回転量や速さに慣れてきた赤江は、平野の株を奪うようなバックストレートとフォアハンド強打でゲームオール9本で勝利。ノーシードから一気に表彰台まで駆け上がった。
準決勝では早田との対戦が待っている。赤江が男子選手なみの強打でどこまで女王に迫れるか注目だ。
一方、パリオリンピック女子シングルス代表の座をつかみ取った勢いで2017年以来の優勝を目指した平野はベスト8でストップ。過酷な選考レースを戦い終えた疲労と安堵感からか、最後に踏みとどまれず、赤江の軍門に下った。
敗戦後、「さらに気を引き締めるつもりで試合をしていて、悪くはなかったと思いますが、ちょっと難しい部分もあって、最後は競った場面で甘いボールにつながってしまった。(赤江には)今日のような試合をしていたら勝てないことを教えていただいた。負けてどうするかが一番大事だと思うので、そこに集中して世界卓球やオリンピックにいかしたいです」と平野はきたるべき大舞台に向けてさらなる進化を誓った。
横井咲桜(ミキハウス)対木村香純(トップおとめピンポンズ名古屋)は、横井の球威と木村の安定感がせめぎ合いながらゲームオールにもつれたが、最終ゲームはスタートから一気に抜け出した横井が木村に1点も与えず勝利し、昨年に続いて4強入りを果たした。
一方、昨日の6回戦で伊藤美誠(スターツ)を下した木村だったが、「相手は後半に行くにつれてボールが走ってきていたので守ってしまった」と悔いるように、終盤まで横井と互角の打ち合いを演じながら最終ゲームの横井の猛攻についていけず、ベスト4入りはならなかった。しかし、「初めてのランク(ベスト16入り)を達成できたというのはとてもうれしいし、もう一つ勝つことができたこともすごくうれしい。今年ここまで来られたので、来年はもう一つ勝てるよう目標を上げて結果も出したいです」と、一定の手応えをつかんだようだ。
ジュニア女子連覇の張本美和(木下アカデミー)は第2シードの木原美悠(木下グループ)にストレートで快勝し、4強に入った。「最初から最後まで自分の流れを保ったまま試合ができたのがよかった。リードしてもされても一球一球考えて試合をすることができました」と振り返る通り、木原の威力ある速攻に全く動じず、さらに威力ある両ハンドで跳ね返したプレーは圧倒的だった。
「お兄ちゃん(張本智和/智和企画)と一緒に優勝できたらうれしいけど、お兄ちゃんよりがんばらなければいけない立場だし、負けない気持ちも持ちながら一緒に優勝できたらうれしいです」と張本。史上最年少優勝に加え、きょうだいでの優勝という偉業もかなうのか。最終日の張本に注目だ。
■女子シングルス準決勝の組み合わせ(1月28日 10:30試合開始予定)
早田ひな(日本生命) - 赤江夏星(デンソー)
横井咲桜(ミキハウス) - 張本美和(木下アカデミー)
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詳しい試合の結果は日本卓球協会大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:https://www.japantabletennis.com/AJ/result2023/