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2024年全日本卓球 女子シングルス3位 赤江夏星
「『目の前の相手に勝つ』気持ちでベスト4まで来られた」

 
 ノーシードから佐藤瞳(ミキハウス)、平野美宇(木下グループ)ら強敵を打ち破り、表彰台まで勝ち上がった赤江夏星(デンソー)。準決勝の早田ひな(日本生命)には勝機を見出せなかったが、女子離れした豪打でたびたび場内をどよめかせ、今大会のトーナメントを鮮やかに彩った。
 準決勝を戦い終え、早田の強さに脱帽しつつも確かな手応えをつかんだ様子の赤江のコメントを紹介する。

--準決勝を振り返っていかがですか?

 早田選手とは日本生命で練習をさせてもらったり、高校2年の時の全日本でも試合をしたんですけど、早田選手はその時よりも今は日本のトップとして活躍されています。
 そういう選手と試合をして、自分の持っている力を出す前に終わってしまったなという感じでした。自分のプレーを出すことなく終わってしまったので、早田選手の戦術や技術が全てにおいて上だったなと思います。

--自分の力を出す前に終わってしまったというのは具体的には?

 今大会はチキータやバックハンドの調子が良くて得点率が高かったんですが、1ゲーム目は落としてしまいましたが、そこを少し出せました。チキータやバックハンドを使っていかないと勝負はできないって思っていたので、使っていこうと思っていたんですけど、2ゲーム目からはロングサーブを出されたり、ミドルを攻められてしまい、そこで自分の足が止まってしまったところで、早田さんの威力のあるボールを全体的に受けてしまいました。

--タイムアウトを取るタイミングも難しそうでした。

 試合中はどうしたらいいかが本当に分からなくて、昨日の平野選手(平野美宇/木下グループ)の時は気持ちだけでも上に行こうと戦っていたんですけど、気持ちでも攻められていない。自分の中では攻めているんですけど、攻められていないというのが実際の状況で、これはタイムを取っても変えるところがあるのかないのかすらも分からない状況で、もうどうしようという感じでした。

--その意味では、今後どのようなところを伸ばしていきたいですか?

 早田選手とはTリーグで同じチーム(日本生命レッドエルフ)でやらせてもらって、ダブルスを組ませてもらったりしています。早田選手から技術や戦術の幅を見て勉強して、自分に取れ入れられるところは取り入れようとしていたので、間近でプレーできているのは自分にプラスになっています。
 今後、さらに早田選手に近づくために、早田選手から得るものがあったら得たいなと思います。

--今大会のベスト4という結果は振り返っていかがですか?

 これまでの全日本の最高成績がベスト64、4回戦が最高で、今まではランク(ベスト16)に入りたいという気持ちだけで試合をしていて、変に力が入ってしまっていましたが、今大会はランクに入る目標は持ちつつ、1回戦から「目の前にいる相手に勝つ」という気持ちでやって、その結果ベスト4まで来ることができました。
 自分の中でも同級生の横井選手(横井咲桜/ミキハウス)や大藤選手(大藤沙月/ミキハウス)、木原選手(木原美悠/木下グループ)ら、今までずっと上にいた選手に少しでも近づいたかなという気持ちにもなれたので、さらに自分も成長して、そうした選手たちに追い付いて追い越して、そして早田選手に少しでも近づけるようにこれから頑張っていきたいなと思います。
 今後の目標としてはオリンピックもそうですけど世界選手権だったり、世界でも活躍できる選手になっていきたいなと思います。

--デンソーに加入して昨シーズンからかなり成長した部分があったと思うんですけど、今大会を通して去年からの成長をどう感じましたか?

 中高生の時と比べると試合数が多くて大変な部分があったんですけど、試合を重ねることによって戦術の幅が増え、いろいろな戦術を自分の中で確立することができました。今回の全日本でも、競った場面で戦術や気持ちがまとまってプレーできたというのは、去年から比べて成長できた部分かなと思います。

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詳しい試合の結果は日本卓球協会大会公式サイトでご確認ください。
全日本卓球:
https://www.japantabletennis.com/AJ/result2023/

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