1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国際大会
  4. 世界卓球
  5. 2024釜山
  6. 開幕直前! 世界卓球2024釜山 女子団体の見どころガイド

開幕直前! 世界卓球2024釜山 
女子団体の見どころガイド

 
 第58回世界卓球選手権団体戦が、韓国の釜山で2月16〜25日にかけて開催される。2020年に開催が予定されていた釜山大会はコロナ禍の影響で中止となっていたが、4年ぶりに開催の運びとなった。
 例年、世界卓球の団体戦は世界一の称号をかけて熱い戦いが繰り広げられるが、今大会はベスト8に入ればパリオリンピックへの出場権が得られるため、各チームともいっそう気合いを入れてくるだろう。

 開幕に先駆けて、女子団体の見どころを紹介しよう。
男子団体の見どころはこちら

【グループリーグの組み合わせ】
グループ1:中国 ハンガリー インド スペイン ウズベキスタン
グループ2:日本 ブラジル ルクセンブルク 南アフリカ イラン
グループ3:ドイツ スロバキア ポーランド ナイジェリア メキシコ
グループ4:中華台北 アメリカ タイ チリ アルジェリア
グループ5:韓国 プエルトリコ イタリア マレーシア キューバ
グループ6:香港 ポルトガル オーストリア オーストラリア カザフスタン
グループ7:ルーマニア シンガポール スウェーデン カナダ セルビア 
グループ8:フランス エジプト チェコ ウクライナ クロアチア 

中国と日本の二強がグループリーグとトーナメントをリード
日本はパリオリンピック代表組3人で三度目の正直なるか
 女子団体の参加チームは40チーム。上記の通り、8つのグループに5チームずつ振り分けられ、それぞれグループリーグの3位までが決勝トーナメントに進む(男子団体も同様)。3位以内に入ることはもちろんだが、1位で通過すると8シードが得られるため、上位へ勝ち進むためには1位通過が大きなアドバンテージになる。

 今大会で6連覇を目指すグループ1の中国は、孫穎莎、王芸迪、陳夢、王曼昱、陳幸同とフルメンバーがそろった。グループ首位突破は固く、決勝トーナメントに入ってもよほどのことがない限り勝ち上がっていく強力な布陣だ。
 また、今大会は6連覇はもちろんだが、ほかの多くのチームと同じように、中国にとってもパリオリンピックへの布石として重要な一戦になる。オリンピックの大舞台を任せられるのは誰か。その首脳陣の眼にかなうため、起用された選手は全力で試合に臨むに違いない。そして、世界チャンピオンクラスがずらりとそろう布陣の中、重要な一戦で誰が起用されるのかは要注目だろう。

 その中国を脅かす一番手が、早田ひな、伊藤美誠、張本美和、平野美宇、木原美悠の日本だ。現在、日本は世界チームランキング中国に次ぐ2位で、3位のドイツ、4位の中華台北、5位の韓国とは客観的に見て少なからぬ差がある(世界チームランキング女子シニア 2024年2月)。もちろん勝負事に絶対はないが、グループ1位通過はもちろんのこと、決勝まで勝ち進み、中国と対戦する可能性は高いだろう。
 今大会の日本はパリオリンピック代表内定の早田、平野、張本の3人を中心に戦うことが予想される。世界卓球2023ダーバンで銅メダルを獲得し、全日本も連覇して名実ともに日本の大エースとして臨む早田と、厳しい選考レースを耐えて勝ち抜いた平野、そして、WTT女子ファイナルズ2023名古屋で世界王者の孫穎莎をあと一歩まで追い詰めるなど目覚ましい成長を続けている張本の布陣は、何かを成し遂げる気配が十分ある。過去2大会は決勝で中国に敗れて銀メダルに終わっている日本だが、三度目の正直を期待したい。

中国はエースの孫穎莎を軸に6連覇を狙う

早田が日本を引っ張る

成長著しい張本。世界卓球の初陣でどんなプレーを見せてくれるのか


ドイツ、ルーマニア、フランスは欧州の意地を見せられるか
地元の期待がかかる韓国の勝ち上がりにも注目
 グループ3に入った欧州王者のドイツは、前回に続く表彰台を狙う。エース格のハン・インがエントリーされていないのは不安材料だが、長年ドイツを引っ張ってきたシャン・シャオナとミッテルハムに加え、若手有望株のカウフマンと幅広い年代の実力者がそろう。ここのところ高亜低欧が続いているが、アジアとヨーロッパが拮抗するからこそ多くのファンの関心を呼び、卓球界は盛り上がる。ヨーロッパの盟主であるドイツには、前回以上の躍進を期待したい。

 チームランキング4位でグループ4に入った中華台北も、エースの鄭怡静が力を発揮すればメダルの有力候補だ。エースのS.サウェッタブートと、昨年のアジア卓球選手権大会女子シングルスでベスト8に入ったパラナンを擁するタイとの一戦が、このグループ最大の見どころだろう。

 開催国の韓国はグループ5に入った。2018年ハルムスタッド大会の統一コリアを除くと、2012年のドルトムント大会以来、メダルから遠ざかっている韓国としては、地元で簡単に負けるわけにはいかない。申裕斌、田志希の2枚看板を中心にメダル獲得を期しているだろう。
 その韓国と同じグループには、創造性豊かなプレーが持ち味のA.ディアスを擁するプエルトリコが入った。層の厚さでは韓国が上だが、A.ディアスが爆発すればプエルトリコにもワンチャンスある。韓国対プエルトリコは、このグループの首位争いの鍵になる。

 グループ7のルーマニアも要注目チームだ。両ハンドの安定感と威力が増し、ここにきてさらに力をつけている感のあるスッチと百戦錬磨のサマラが中心になるオーダーは安定感がある。同グループにはシンガポール、スウェーデンと力のあるチームがそろうが、ルーマニアが首位通過する可能性は高い。

 男子同様、地元でのオリンピック開催を控えたグループ8のフランスの戦いぶりも見逃せない。ヨーロッパ トップ16カップ優勝のベテラン・ユアン・ジアナンに、爆発力のあるパバドは誰と対戦しても点数が期待できる。パリオリンピックの試金石として、どのような戦いぶりを見せてくれるのか注目だ。

ドイツの主軸を担うミッテルハム(写真提供=ETTU)

中華台北のエース・鄭怡静

地元韓国の期待がかかる申裕斌

ルーマニアはスッチを中心にメダルを目指す

フランス期待のパバド。パリオリンピックに向けて結果を出せるか


(まとめ=卓球レポート)

\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事