第58回世界卓球選手権団体戦が、韓国の釜山で2月16〜25日にかけて開催される。
大会2日目の2月17日(土)の女子団体グループリーグの模様を抜粋して紹介する。
※写真は平野美宇(日本)
【女子グループ7】
ルーマニア 3-0 カナダ
○サマラ 3-1 リャオ
○スッチ 3-0 シュ
○ディアコヌ 3-0 チャン
上位進出有力候補のルーマニアが、昨日のスウェーデンに続き、カナダにもストレートで快勝。ベテランのサマラ、エースのスッチ、 3番に安定した両ハンドが持ち味のディアコヌを据える布陣はそろっており、今後も白星を伸ばしそうだ。
【女子グループ5】
イタリア 3-2 プエルトリコ
モンファルディニ 3-1 A.ディアス○
○ステファノバ 3-0 M.ディアス
○ピッコリン 3-1 ブルゴス
ステファノバ 0-3 A.ディアス○
○モンファルディニ 3-1 M.ディアス
ラストまでもつれた接戦はイタリアが勝利。プエルトリコエースのA.ディアスに2点を奪われるも、ベテラン左腕のステファノバ、前陣攻守が持ち味のピッコリン、ファイターのモンファルディニの3人全員が1点ずつ取って接戦を勝ちきった。昨日の初戦で韓国に敗れたイタリアはこれで1勝1敗。
一方、今日が初戦のプエルトリコは、A.ディアスが2点取りするも後が続かず、黒星スタートとなってしまった。
【女子グループ1】
中国 3-0 ウズベキスタン
○王曼昱 3-0 マグディエワ
○陳夢 3-0 グフラノワ
○陳幸同 3-0 カディエワ
昨日の初戦でインドによもやの大苦戦を強いられた中国。グループリーグ2試合目となるウズベキスタン戦には、インド戦で敗れた孫穎莎、王芸迪を控えに回し、王曼昱、陳夢、陳幸同のオーダーで臨んで1ゲームも落とさない快勝を見せた。選手やベンチの集中した様子からは、初戦で苦しんだ影響はないようだ。
【女子グループ2】
日本 3-0 イラン
○伊藤美誠 3-0 シャハサバリ
○平野美宇 3-2 アシュタリ
○早田ひな 3-0 セラジ
平野美宇 - シャハサバリ
伊藤美誠 - アシュタリ
2戦目となる日本は、伊藤美誠、平野美宇、早田ひなの黄金世代3人をそろえたオーダーでイランと対戦。
1番は伊藤が、サウスポーのシャハサバリに対し、多彩なサービスで先手を取ってストレート勝利し、日本が先制する。
続く平野も完勝かと思われたが、アシュタリによもやの大苦戦。バック面にツブ高ラバーを貼るアシュタリの強烈な前陣カットと高速プッシュ、時折繰り出してくるフォアハンド強打に圧倒され、平野はゲームカウント0対2と追い込まれてしまう。第3、第4ゲームは必死にドライブをねじ込んで取り返すが、アシュタリのプレーに慣れたというわけにはいかず、第4ゲームはマッチポイントをなんとかしのいでタイに追い付く苦しい展開。さすがに第5ゲームはすんなり行くかと思われたが、一進一退で進み、9-10と再びアシュタリにマッチポイントを許してしまう。
インド戦の孫穎莎と王芸迪(ともに中国)のように、平野も異質使いの軍門に降るのか。場内が大いにざわついたが、ここから平野がバックストレートに渾身(こんしん)のフォアハンド強打を決めてジュースに追い付くと、バックハンドドライブの連打でからくも逃げ切り、日本が王手をかけた。
底なし沼にどっぷりはまってしまったような状態から生還した平野の精神力と技術力は見事だったが、アシュタリのアグレッシブなツブ高攻守も素晴らしかった。世界ランキング700位台のアシュタリが世界ランキング18位の平野をここまで追い詰めるのだから、やはり卓球は奥が深いし、世界は広い。
続く3番は早田がパワフルな両ハンドドライブを連発してセラジを寄せ付けず、日本が勝利し、グループリーグ連勝を飾った。
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WTT:https://worldtabletennis.com/teamseventInfo?eventId=2751
(まとめ=卓球レポート)