第58回世界卓球選手権団体戦が、韓国の釜山で2月16〜25日にかけて開催される。
大会2日目の2月17日(土)の男子団体グループリーグの模様を抜粋して紹介する。
※写真は張本智和(日本)
【男子グループ5】
中華台北 3-0 ナイジェリア
○高承睿 3-0 オモタヨ
○林昀儒 3-0 アビオドゥン
○荘智淵 不戦勝 アルナ
昨日、日本戦を棄権したナイジェリアは、到着が遅れていた選手がそろい、中華台北との試合が成立。
試合は、高承睿、林昀儒がそれぞれストレートで勝利を収めたところで、3番のアルナ以降は棄権扱いとなり、中華台北の勝利となった。 ゲームを奪うまでには至らなかったが、ナイジェリアのオモタヨやアビオドゥンは、試合ができた喜びをかみしめている様子だった。
【男子グループ2】
イングランド 3-2 カザフスタン
ドリンコール 2-3 ゲラシメンコ○
○ピッチフォード 3-1 ケンジグロフ
○ジャービス 3-0 クルマンガリエフ
ピッチフォード 2-3 ゲラシメンコ○
○ドリンコール 3-1 ケンジグロフ
2対2のラストまでもつれた見応えのある打撃戦は、イングランドがカザフスタンを振り切った。
カザフスタンのエース・ゲラシメンコが持ち前のラリー力でイングランドエースのピッチフォードを下すなど2点取りの活躍を見せたが、ラストは守護神・ドリンコールがベテランらしい緩急をつけたプレーでケンジグロフの強打をかわし、イングランドの勝利を決めた。
【男子グループ8】
ルーマニア 3-0 エジプト
○E.イオネスク 3-1 O.アサール
○O.イオネスク 3-0 アブデル・アジズ
○モビレアヌ 3-1 エル・ベイアリ
昨日の初戦でポルトガルに敗れたルーマニアは、第2戦のエジプト戦で躍動。トップで成長著しいE.イオネスクがエジプトエースのO.アサールに打ち勝って流れをつくると、2番でベテランのO.イオネスクがすかさず王手をかけ、3番で左腕のモビレアヌが勝利し、ストレート勝利でリーグ成績を1勝1敗の五分に戻した。
一方、今日が初戦のエジプトは、頼みのO.アサールが敗れ、流れに乗れなかった。
【男子グループ5】
日本 3-0 チェコ
○張本智和 3-1 ポランスキー
○篠塚大登 3-0 ヤンカリク
○松島輝空 3-0 ベリク
昨日のナイジェリア戦が不戦勝で、このチェコ戦が事実上の初戦となった日本は、張本智和に初陣を託す。
張本は、バックハンドサービスから前陣で両ハンドを振ってくるポランスキーに対し、1ゲームを奪われたものの、丁寧な台上と得意のバックハンドに加え、キレのあるフォアハンドを打ち込んでゲームカウント3対1で勝利。「(後に控えている二人が世界卓球初出場なので)僕が背中を見せなければいけない立場。最高の形でつなげたかったが、やっぱり緊張した」という張本だが、エースの重責を十分に果たして日本に先制点をもたらした。
戸上隼輔がインフルエンザによる体調不良で出場できない中、2点使いの2番を任されたのは、これが世界卓球初出場となる篠塚大登。「緊張するのは分かっていたので、その中でどのように点数を取るかをイメージしていて良い感じでスタートが切れました」という篠塚は、身長193センチの長身で球威のあるヤンカリクに対し、ストップとロングサービスをうまく使って強打を封じると、大きなラリー戦でも打ち勝つなど、世界卓球初出場とは思えない圧巻のプレーを披露。チェコのエースをストレートで下し、日本が王手をかける。
篠塚に続き、3番に抜擢された松島輝空も圧巻のプレーを見せた。「試合前は緊張していませんでしたが、始まって1〜2本はやっぱり緊張して『これが世界卓球なんだな』と思いました。でも、後は普段通りのプレーができました。サービスがよく効いたと思います」と振り返る通り、すでに数度の世界卓球を経験しているかのような堂々たるプレーでベリクを圧倒し、日本の勝利を決めた。
「昨日が不戦勝で、チェコが1試合こなしている状況の中で、すごく良いスタートが切れたと思います。チームとして智和(張本)が良いスタートを切ってくれたことと、選手個々も良いスタートを切ってくれた。予想を上回る良い準備ができたんじゃないかなと思います」と田㔟邦史監督。
明日はグループリーグ最大のヤマ場、中華台北戦が控えている。戸上不在の不安は少なからずあるが、それを忘れさせるほどの出来を見せた日本。明日もやってくれるに違いない。
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WTT:https://worldtabletennis.com/teamseventInfo?eventId=2751
(まとめ=卓球レポート)