第58回世界卓球選手権団体戦が、韓国の釜山で2月16〜25日にかけて開催される。
大会7日目の2月23日(金)は男子団体準々決勝2試合が行われ、開催国の韓国がデンマークの挑戦を退け、4大会連続のメダル獲得を決めた。
※写真は林鐘勳(韓国)
▼男子決勝トーナメント準々決勝
韓国 3-1 デンマーク
○林鐘勳 3(8,8,-9,12)1 リンド
張禹珍 1(-9,-9,5,-3)3 グロート○
○安宰賢 3(2,11,7)0 アンデルセン
○林鐘勳 3(-9,10,6,8)1 グロート
張禹珍 リンド
昨年の世界卓球2023ダーバンの男子シングルス4回戦で、張禹珍を破ってベスト8入りを果たしたリンドを前半で張禹珍に当てたかったデンマークだが、韓国はこれを読んでか、これまで4番に置いていた張禹珍に替えて林鐘勳をエース起用。推測の域を出ないが、総合力で上回る韓国がオーダーの読み合いでもデンマークを上回るスタートとなった。
1番の林鐘勳対リンドは、質の高いチキータからの展開を得意とする林鐘勳に対して、カウンター狙いのリンドという図式となったが、林鐘勳のボールの質の高さにリンドがミスを誘われ、林鐘勳のペースに。リンドはツッツキからのカウンターに勝機を見出し、0対2から第3ゲームを取り返すが、第4ゲームのジュースを、会場の大声援を背にしてプレーした林鐘勳がものにして韓国が先制。
続く2番は、足を使ってフォアハンドで攻めるプレーを得意とする張禹珍と、やはりカウンターを得意とするサウスポーのグロートの対戦となった。出足から両ハンドで鋭いボールを決めるグロートが先行。第2ゲームも張禹珍に決定打を打たせずラリー巧者のグロートがリードする展開で、終盤の張禹珍の追い上げを振り切って2対0に。あとがなくなった張禹珍は少し距離を取って足を使ったプレーで1ゲーム取り返すが、第4ゲームは大きいラリーをグロートが両ハンドで制して貴重な1点をもぎ取った。
3番は安宰賢と今大会初出場となるアンデルセン(世界ランキング387位)は、フォアハンドで決めたい安宰賢に、バック対バックの得意なアンデルセンが競り合う場面も見られたが、地力で勝る安宰賢がストレートで勝利し韓国が2点目を挙げメダルに王手。
4番は、お互いに前半で得点を挙げている林鐘勳とグロートの対決。第1ゲームはチキータレシーブを控え、深いツッツキからの展開で先手を取ったグロートが先制。競り合いとなった第2ゲームは、林鐘勳がバック側への深いツッツキに対応し、バックハンド強打で応じ第2ゲームは林鐘勳。第3ゲームは林鐘勳が大きいラリー展開、3球目攻撃での得点を重ね11-6。
ここで決めたい林鐘勳は、レシーブを苦にしているグロートに対してサービスからの展開で優位に立ちリード。グロートもカウンターで食い下がったが、勢いに乗った林鐘勳がバックストレートへの決め球で韓国の準決勝進出、4大会連続のメダル獲得を決めた。
デンマークは世界卓球男子団体初のメダルを逃したが、その奮闘ぶりは釜山大会の目玉の一つになったことは間違いない。
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WTT:https://worldtabletennis.com/teamseventInfo?eventId=2751
(まとめ=卓球レポート)