令和6年7月26~28日までグリーンアリーナ神戸(神戸総合運動公園内体育館/兵庫)で、全農杯全日本卓球選手権大会(ホープス・カブ・バンビの部)が開催中。3つのカテゴリーでそれぞれチャンピオンが決まるこの大会は、将来有望な選手たちがしのぎを削るハイレベルな大会となっている。トップ選手への登竜門とも言えるこの大会には今年も注目が集まっている。
最終日は、各種目で準々決勝〜決勝が行われ、男子は3人のチャンピオンが決まった。
【ホープス男子】丹波颯音が初優勝
▼ホープス男子準々決勝
岡田蒼空(OKATAKU) 3,7,7 前川芽斗(ヒロタクスポーツ)
山田創介(グランスター) 8,9,-8,8 沢田琉聖(美崎クラブ)
丹波颯音(Dream卓球クラブ) -8,9,-8,9,11 清水寛生(ウエタク)
原澤駿太(卓桜会栃木卓球センター) 10,7,11 石塚大智(羽佳卓球倶楽部)
▼ホープス男子準決勝
岡田蒼空(OKATAKU) 6,6,5 山田創介(グランスター)
丹波颯音(Dream卓球クラブ) 9,11,13 原澤駿太(卓桜会栃木卓球センター)
▼ホープス男子決勝
丹波颯音(Dream卓球クラブ) 11,-1,-8,7,8 岡田蒼空(OKATAKU)
ホープス男子は、第1シードの岡田がカットと攻撃で準々決勝、準決勝をストレート勝ちで決勝進出。決勝は、ベスト4が目標だったという丹波が準々決勝で清水との接戦を制してベスト4入りを果たすと、第2シードの原澤を責めきってストレート勝ち。決勝進出を決めた。
岡田のカットと攻撃のリズムに対応できずに、1対2とあとがなくなった丹波だったが、しっかりとしたツッツキと攻撃的なフォアハンドドライブを織り交ぜて、主導権を握ると、第4、第5ゲームを連取して逆転勝ち。うれしい初優勝を決めた。
2位の岡田も十分に優勝のチャンスがあっただけに悔しい敗戦となったが、カットに加え、予測しにくい攻撃は光っていた。
3位には威力のある両ハンドの山田と、ラリー戦でセンスを見せた原澤が入った。
【カブ男子】樽井陸が3連覇
▼カブ男子準々決勝
樽井陸(イトウTTC) 5,7,4 大森蒼真(礼武道場)
小林俊晴(21クラブ) 1,-12,7,7 金稲実(仙台大学ジュニア卓球クラブ)
仲本楓翔(関西卓球アカデミー) 6,8,6 鈴木晴人(FLAT HILL)
川口陽向(YOYO TAKKYU) 6,-7,-8,9,4 松山佳聖(Y.Y LINK)
▼カブ男子準決勝
樽井陸(イトウTTC) 11,-6,-8,5,12 小林俊晴(21クラブ)
仲本楓翔(関西卓球アカデミー) -8,9,6,-11,10 川口陽向(YOYO TAKKYU)
▼カブ男子決勝
樽井陸(イトウTTC) 5,6,9 仲本楓翔(関西卓球アカデミー)
カブ男子はバンビ、カブと2連覇中の樽井が3連覇を果たした。
樽井は準決勝で小林とのゲームオールジュースの大接戦を制すると、決勝では終始落ち着いたプレーで、精度の高いツッツキ、ブロックを軸に、相手に攻めさせてもカウンターを決めるなど1枚上手のカブとは思えない渋いプレーで優勝を決めた。
2位の仲本も準決勝で川口にゲームオールジュースで逆転勝ちを収める勝負強さを見せた。仲本も攻撃一辺倒ではなく緩急と攻守のメリハリを利かせて決勝進出。
3位の小林と川口も実力的には樽井、仲本に拮抗する実力を見せた。
【バンビ男子】相原志綸が初優勝
▼バンビ男子準々決勝
相原志綸(あいはらスクール) 7,8,7 植原渉(羽佳卓球倶楽部)
江崎海(ティーエスクラブ) 9,11,9 上原快斗(TTS OHANA)
李天翔(Dream卓球クラブ) 7,7,-6,10 井上奏太(野幌クラブ)
倉林護(TTS OHANA) 3,6,4 山下嘉惟斗(光香TTC)
▼バンビ男子準決勝
相原志綸(あいはらスクール) 9,13,6 江崎海(ティーエスクラブ)
李天翔(Dream卓球クラブ) 9,4,-9,-10,10 倉林護(TTS OHANA)
▼バンビ男子決勝
相原志綸(あいはらスクール) 6,6,7 李天翔(Dream卓球クラブ)
バンビ男子は、第1シードの相原が優勝。ラリー戦での安定力に加えて、バックハンドの一発の威力が光った。
2位の李は準決勝で倉林とゲームオールジュースの激戦を繰り広げた。バンビとは思えない集中力の高さで渾身のプレーを見せた。
3位には江崎と倉林が入った。
公益財団法人日本卓球協会:https://jtta.or.jp/tour/24750
(取材=佐藤孝弘)