パリオリンピック卓球競技5種目(混合ダブルス、男女シングルス、男女団体)が、パリ南アリーナ4(パリ・フランス)にて7月27日〜8月10日にて開催される。
競技8日目の8月3日は女子シングルス決勝が行われ、陳夢(中国)が孫穎莎(中国)との同士打ち対決を制し2連覇を達成した。
※写真は陳夢(中国)
※写真提供=ITTF/ONDA
▼女子シングルス決勝
陳夢(中国) -4,7,4,-9,9,6 孫穎莎(中国)
2021年東京五輪女子シングルスの再現となった今大会の決勝。東京五輪覇者の陳夢(中国)だが、現役の世界卓球チャンピオン孫穎莎(中国)が、世界ランキング、近年の圧倒的な活躍からも優勢と見る向きが多かったのではないだろうか。
立ち上がりは孫穎莎が持ち前のラリーからの強打で陳夢を圧倒。しかし、このまま一方的な流れで終わるはずがないのが、中国勢の決勝の同士打ちだ。
攻撃力では孫穎莎に譲る陳夢だが、守備力においては依然世界一と言っても過言ではないだろう。ラリーで緩急をつけた揺さぶりから、無理に攻めずに耐える展開では守り切り、甘いボールは見逃さない。アグレッシブな孫穎莎がペースをつくれずに、陳夢が2ゲームを連取。
変化をつけたい孫穎莎はバック対バックから、陳夢のバック側、サイドラインを切るような厳しいコースに強打を送るなどして、主導権を握る。早い展開のラリー、フォアクロスの打ち合いを制して10-6とリード。しかし、決めきれない孫穎莎が10-9と迫られたところでタイムアウト。このゲームをきっちり取りきって2対2とする。
両者一歩も譲らない攻防のクロスゲームが続く。先にチャンスを握ったのは、7-7からロングサービスからのカウンターで2本連取した孫穎莎。しかし、陳夢も負けじと同じ展開で取り返す。両者打つたびに声を挙げる渾身のラリーを先に制したのは陳夢。ゲームポイントを1本目でしっかり取った陳夢が3対2と王手。
第6ゲームは孫穎莎が思い切った攻撃で先行するが、5-4から陳夢がバック対バックで優勢に立ち、9-5と5点連取。陳夢の孫穎莎の強さを発揮させないラリー戦術が光る。陳夢に1本ミスが出たところでタイムアウト。陳夢はロングサービスからのバック対バックで打ち勝ちチャンピオンシップポイント。孫穎莎がロングサービスからの3球目バックハンドをネットにかけて、陳夢のオリンピック2連覇、孫穎莎の2大会連続の銀メダルが決まった。
オリンピック女子シングルス2連覇は鄧亞萍、張怡寧(ともに中国)に続いて3人目の偉業となった。
女子シングルスのトーナメント
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