1. 卓球レポート Top
  2. 大会
  3. 国内大会
  4. JTTLファイナル4男子は協和キリンが7年ぶりの優勝

JTTLファイナル4
男子は協和キリンが7年ぶりの優勝

 
 12月7(土)〜8(日)、2024日本卓球リーグプレーオフJTTLファイナル4が、大分県のレゾナック武道スポーツセンターで開催。
 ファイナル4とは、前期と後期の日本リーグの総合順位上位4チームが年間日本一をかけて争う大会で、優勝チームには内閣総理大臣杯が贈られる。男子は年間総合1位の愛知工業大学、2位の日鉄物流ブレイザーズ、3位の協和キリン、4位のシチズン時計の4チームが出場。
 本日12月8日は決勝が行われ、協和キリンがシチズン時計を3対2で下し、2017以来、7年ぶりの年間王者に輝いた。

入場ではハイタッチキッズが選手たちを出迎えた

無慈悲なまでの強打で三部を押し切った宇田

三部は1ゲームを取るも、終盤は宇田のあまりの球威に脱帽

選手兼監督の松平も続いて王手

淺津(左)/阿部が必死に打ち合ってシチズン時計が1点を返す

淺津の2点取りでシチズン時計が追い付き、勝敗はラストへ

重圧の5番は宮川が制し、床へ倒れ込みながら咆哮

感涙の宮川を迎えるベンチ。監督(左端)もひそかに男泣き

円陣ローリングで勝利のセレブレーション!

接戦を制し、晴れやかな表情の協和キリンの選手たち。あっぱれ!

▼男子決勝
協和キリン 3対2 シチズン時計
宇田幸矢 10,-6,5,1 三部航平
○松平賢二 8,-11,9,7 阿部悠人
 渡辺裕介/宇田幸矢 8,-8,-9 淺津碧利/阿部悠人○
 渡辺裕介 -8,2,-5,-6 淺津碧利○
○宮川昌大 10,5,4 上村慶哉
 
 日本リーグの名門同士による決勝は、予想通りの接戦になった。
 1番は、宇田が場内が唖然とするほどの豪打で三部を押し切り、協和キリンが先制する。
 続く2番の選手兼監督の松平も、フェイントを入れたフリック(払い)やツッツキなど、ベテランならではのテクニックと若手顔負けの運動量でシチズン時計エースの阿部を下し、協和キリンが王手をかける。
 流れは完全に協和キリンペースだったが、決勝まで来て簡単に引き下がれないシチズン時計は3番で淺津/阿部が、渡辺/宇田との打ち合いをゲームオール9本でしのいで1点を返すと、4番で淺津が、ダブルスを勝った勢いそのままに鮮やかなカウンターで渡辺の両ハンドを打ち抜き、シチズン時計が試合を振り出しに戻す。
 優勝がかかるラストは、社会人ルーキーの宮川対経験豊富な上村。序盤は、宮川がラリー巧者の上村に0-6と出足から離される展開で進む。やや硬さの見られる宮川に対し、百戦錬磨の上村のひょうひょうとした様子から「シチズン時計が0対2から逆転優勝」の文言がちらついたが、「まだまだ行けそうな顔だったので大丈夫だと思った」と松平選手兼監督が読み取った通り、ここから宮川が奮起。しっかりボールを入れ、ときに大胆に攻めるプレーでじわじわと追い上げ、逆転で第1ゲームを奪うと、第2ゲーム以降は宮川が完全に主導権を握る。宮川は躍動感あふれる両ハンドで、第1ゲームの逆転負けでトーンダウンしている上村を攻め立て、ストレートで勝利。
 勝った瞬間、重圧から解放されたのか、床へ倒れ込むように仰向けになって協和キリンの優勝を表現した。

■協和キリン・松平賢二選手兼監督のコメント
 優勝は長かったですね。戦力は充実しているけど、勝てないことがこの1年間ずっと続いてたので。実業団も全日本団体も優勝できる力はあったと思うんですけど、やっぱり1点を勝ち切るところが僕らには全然足りてないというのを毎回感じていました。それで、後期大会が終わってから3週間あったので、その中で少し深く掘ったミーティングをして今大会に臨みました。みんなの練習量の差が出た良い試合だったと思います。僕らは、ほぼフルタイムで練習をやらせてもらっている環境で、ほかの実業団チームはそこまでできていないところが多いと思うので、僕らならではの良いところをやっと生かせたと思います。
 宇田が1番で行きますと言ってくれたので、その流れでみんなが準備できました。ラストの宮川は昨日も5番で出番はなかったけど、ずっと体を動かして準備してくれていました。出足は0-6になってしまいましたが、「まだ死んでない。全然行ける」というような顔をしていたので大丈夫かなと。5番はみんなが応援したくなる選手、わーっと行ける選手が絶対強いので、そういったところで宮川に託したし、彼の良さが存分に出たと思います。
 今回は、この一発勝負にみんなで時間をつくって勝つことができましたが、来年になると(個人の)試合が続いている中で団体が入ってくるし、二台進行もあるなどいろいろなケースが考えられます。しかし、地力でほかのチームを上回るチームをつくっておけば問題ないと思うんです。今はどのチームも力が拮抗している中で頑張って勝ち切っているので、もっとみんなの地力を上げて、今回の中電さんのようにグランドスラムを取りたいですね。

 2022年以来となる二度目の優勝を目指したシチズン時計は惜しくも優勝ならず。0対2と追い込まれたところから2点を返してラストまで持ち込んだが、5番の上村が第1ゲーム序盤の大量リードを守れず、涙をのんだ。
 今年の有終の美とはいかなかったが、昨日の準決勝で年間1位の愛知工業大学をストレートで下した試合は素晴らしく、また、昨日2点取りの阿部、今日2点取りの淺津と新戦力の台頭も目覚ましい。今後のシチズン時計に注目だ。
 

詳しい記録はこちらから
日本卓球リーグ実業団連盟外部サイト(Labo live)https://score.labolive.com/game/jttl-2024-final4/match

(まとめ=卓球レポート)



\この記事をシェアする/

Rankingランキング

■大会の人気記事

NEW ARTICLE新着記事

■大会の新着記事