プロ卓球 Tリーグ2024-2025 男子セミファイナル
2025年3月22日、ノジマTリーグ2024-2025シーズンのプレーオフが開幕。
注目のオープニングゲームは男子のレギュラーシーズン2位と3位が対戦するセミファイナル。3年ぶりのプレーオフ出場となるレギュラーシーズン2位のT.T彩たま、昨シーズンに続いてプレーオフに進出したレギュラーシーズン3位の岡山リベッツが対戦。両チームともレギュラーシーズンは16勝9敗で並び、対戦成績は彩たま3勝、岡山2勝で拮抗し、今日も熱い試合が期待された。
Tリーグならではの試合方式で1番はダブルスからスタート。
彩たまは今シーズンのベストペアとなった小林広夢/有延大夢を起用して、万全の構えで臨む。一方の岡山は世界卓球の男子ダブルスで3度メダルを獲得した李尚洙と、全日本ジュニア王者の吉山和希を組ませた。
試合はベアの練度で上回る小林/有延が台上で主導権を握ってラリーに持ち込ませず、第1ゲームを先行する。続く第2ゲームは岡山ペアが李尚洙の両ハンドからチャンスを作ってジュースにもつれるが、彩たまペアが足を使って攻め込んで接戦をものにし、貴重な先取点を挙げた。
レギュラーシーズンの順位による彩たまへのアドバンテージで、岡山は2番に出場する選手を開示し、吉山僚一が指名された。これに対して彩たまはベテランの神巧也を当ててきた。
試合は第1ゲームがヤマだった。立ち上がりからループで先手を取りたい神と、それを丁寧な攻守でさばく吉山が互角の展開で9対9となるが、吉山がバックへの配球で連取して先行した。第2ゲームも終盤まで競り合うが、吉山が巧みなサービスと台上プレーで連続ポイントし、2対0とした。これで流れをつかんだ吉山が第3ゲームは一気にスパートして11対5で快勝し、勝ち星を五分に戻した。
勝負の分かれ目となる3番、元全日本王者の宇田幸矢を投入。岡山は今年の全日本でベスト4入りした好調の谷垣佑真を持って来た。今シーズン、両者は2回対戦し、いずれも3対2で宇田が競り勝っており、この試合も緊迫の展開となった。
立ち上がりはフォアで攻める宇田、両ハンドでかわす谷垣の展開で、第1ゲームからいきなりジュースとなり、谷垣が宇田のミスを誘って先取する。先行された宇田だが、谷垣の柔らかい台上プレーを落ち着いて狙い、第2ゲームと第3ゲームを打ち切って2対1と逆転。しかし、第4ゲームに入ると無理な攻めが続いた所を谷垣につけ込まれ、2対2に追いつかれた。
Tリーグの特別ルールで6オールから始まる最終ゲーム。とにかく攻めたい宇田が猛攻で9対6と決めにかかるが、谷垣が台ギリを強気で決めてジュースに追いつく。嫌な雰囲気の宇田だが、弱気にならずチキータで攻め込んで、粘る谷垣を振り切った。
これでT.T彩たまがファイナル進出に王手をかけた。
ここで決めたいT.T彩たまは木造勇人を投入。後がなくなった岡山は助っ人の李尚洙が登場。両者は今シーズン2回対戦し、木造が2連勝しているが、今日は勝手が違う展開となった。
試合は立ち上がりから李尚洙が両ハンドを安全に木造のバックに集めて主導権を握り、第1ゲームを先行する。すると李尚洙は気迫を込めた攻守で引き離す。第2ゲームと第3ゲームは中盤から一気にスパートをかけ、見事な完封劇。
これでファイナル行きの切符は、ビクトリーマッチに委ねられた。
5番は両チームが新たに出場選手を指名する形式で、彩たまは宇田幸矢、岡山は吉山僚一が出場。プレーオフ特別ルールで1ゲームのみで行われるビクトリーマッチで雌雄を決す。
立ち上がりは吉山が丁寧な送球で1対3とするが、試合前に足がつった宇田が早めにバックで仕掛けて4本連取し、5対3でチェンジエンド。このまま点差を保って8対5とするが、吉山が我慢のプレーで8対8に追いつく。ともに点を取り合って9対9となるが、ここまで強気のプレーで勝ってきた宇田がチキータ一撃で王手をかけると、最後もチキータからの展開でもぎ取り、緊迫のビクトリーマッチは11対9で宇田が勝利。
この結果、T.T彩たまが3対2で岡山リベッツを下し、3月23日のファイナル、レギュラーシーズン1位の琉球アスティーダへの挑戦権を得た。
男子セミファイナル
T.T彩たま 3ー2 岡山リベッツ
○小林広夢/有延大夢 2(5,11)0 李尚洙/吉山和希
神巧也 0(9,8,5)3 吉山僚一
○宇田幸矢 3(-15,7,8,-9,10)2 谷垣佑真
木造勇人 0(7,3,7)3 李尚洙
○宇田幸矢 1(9)0 吉山僚一






