WTTチャンピオンズ 仁川が、韓国の仁川にあるインスパイアアリーナで4月1〜6日に開催。WTTにおいて、チャンピオンズはスマッシュ、ファイナルズに次いでグレードの高い大会で、男女それぞれ32名のトップ選手が集い、シングルスの優勝を争う。
卓球レポートでは現地に取材班を派遣し、熱戦の模様をお伝えする。
大会4日目の4月4日は女子シングルス2回戦が行われ、ベスト8が出そろった。張本美和はエーラント(オランダ)を下してベスト8進出。早田ひなは朱雨玲(マカオ)に敗れ、ベスト8入りはならなかった。
※写真は朱雨玲(マカオ)
▼女子シングルス2回戦の結果
王芸迪(中国) 3(9,-9,3,-6,13)2 銭天一(中国)
朱雨玲(マカオ) 3(-9,12,9,-9,8)2 早田ひな(日本)
張本美和(日本) 3(13,9,6)0 エーラント(オランダ)
申裕斌(韓国) 3(4,5,3)0 サマラ(ルーマニア)
陳幸同(中国) 3(8,9,8)0 朱芊曦(韓国)
蒯曼(中国) 3(7,-12,7,5)1 金娜英(韓国)







王芸迪(中国)対銭天一(中国)の同士打ちはゲームオールジュースで王芸迪に軍配。王芸迪が積極的に攻め、銭天一が攻めを受けつつワイドに揺さぶるハイレベルな展開が続いたが、積極性でほんのわずかに上回った王芸迪が銭天一を振り切り、準々決勝へ駒を進めた。
朱雨玲(マカオ)対早田ひなは、元中国代表で世界卓球女子シングルス準優勝の実績を持つ朱雨玲がゲームオールで早田を振り切り、ベスト8進出。回転量の多い両ハンドで得点を拾いつつ、早田が繰り出す厳しいボールにもよく反応し、日本のエースを打ち破った。中でも、早田に先に仕掛けさせるようなボールを送ってから、さらに厳しいコースを突いたり早田のミスを誘ったりする、いわゆる「後の先」のプレーが秀逸で、元世界卓球ファイナリストの技と経験力を見せつけた試合だった。
一方、上位を目指した早田は、終盤、果敢なフォアハンドドライブで食い下がったが勝利には届かず、2回戦で大会を終えた。
張本美和はエーラント(オランダ)と対戦し、ストレート勝利でベスト8入りを果たした。張本は序盤、エーラントの変化のあるサービスと台から少し下がってゆったり振ってくる両ハンドに苦戦したが、勝負どころで積極的に攻めて得点を渡さず、順当に勝ち切った。
地元開催の期待を背負う申裕斌(韓国)はサマラ(ルーマニア)に勝利し、ベスト8進出。力強い両ハンドでプレッシャーをかけ、ラリー巧者のサマラに付け入る隙を与えなかった。
陳幸同(中国)対朱芊曦(韓国)は、前陣での激しい打ち合いになったが、ストレートで陳幸同が勝利。Tリーグの木下アビエルでも活躍する朱芊曦は足を使って果敢に攻めたが、陳幸同が鉄壁の両ハンドで要所を押さえ、ベスト8へ駒を進めた。
ベスト8最後の椅子は蒯曼(中国)がつかんだ。地元の声援をバックに食らいついてくる金娜英(韓国)と激しい打ち合いになったが、速さと決定力で上回り、準々決勝へ勝ち進んだ。
勝った蒯曼は、準々決勝で張本と対戦する。次代のエース候補同士による熱い試合が見られそうだ。
▼女子シングルス準々決勝の組み合わせ
王芸迪(中国) - 申裕斌(韓国)
朱雨玲(マカオ) - 大藤沙月(日本)
蒯曼(中国) - 張本美和(日本)
伊藤美誠(日本) - 陳幸同(中国)
詳しい記録はこちらから
WTT大会関連ページ:https://worldtabletennis.com/eventInfo?selectedTab=Matches&innerselectedTab=Completed&eventId=3087
(取材=卓球レポート編集部)