三 道場十五戒
希望を捨てるな、目標を失うな、頑張れ
五月、この道場を訪問したユーゴスラビア卓球協会長のカペタニッチ氏は、この標語を見てこう云われた。「よい言葉ですね。希望ということばは、宗教的に云っても、人生にとって最も大切な言葉です」と。
スポーツ選手の生活は人生の縮図のように、私には思える。青春時代、スポーツ卓球に打ち込み、カベにぶつかり、スランプに陥り、チームの中で苦しみながら、時に勝利のよろこびを味わう。その間、いろんなことを学びながら、体得しながら、大きい選手になっていく。それはまったく人生そのものである。
自分が強くなることは、そのチームのためでもある。強くなって、友人やチームのためにも尽力し、貢献できる選手になってもらいたい。だが、現実には毎年毎日いろんな出来事や課題が自分を待ちうけている。それを思いなやみ、希望を失いそうな時が何度もあるのである。
希望を失いそうな時、少し考え方を変えてみるのがよい。別な角度から、他の人の立場から、そして少し高い立場から考えてみるのがよい。そして少し時間をかけて考えてみるがよい。多くの場合、それは小さな問題であったことがわかるだろう。
しかし、それでもなお悩みは深く、容易に解決できないカベである場合がある。そんな時、その課題を乗り越えることが、君が一段と大きくなる時なのだ、と思ってよいのである。
卓球に打ち込める時間を持てる人、それは幸福な人
模倣はよし、しかし最後は君の卓球を創造せよ
卓球は闘いであり、人格の反映であり、神である
スポーツは人生のよろこびである
燃えて燃えて、燃えつくせ
[卓球レポートアーカイブ]
「卓球は血と魂だ」 第二章 三 道場十五戒⑥
2013.08.05
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