ドイツで開催される世界選手権大会の盛り上がりは、世界一と言っていいだろう。近年では2006年にブレーメンで団体戦が行われたが、観客からの割れんばかりの声援に会場のボルテージは最高潮に達していた。同大会では地元ドイツが決勝に進出し、エースのボルが中国から1点を奪ったが、そのときは地響きがおきるほど会場が沸いた。
ドイツは前回大会の第50回世界選手権モスクワ大会(団体戦)でも決勝進出を果たし、ここでもボルが中国から勝ち星を挙げるなど、唯一中国を脅かすチームと言える。
間近に迫った第51回世界選手権ドルトムント大会(団体戦)。地元ドイツは中国を倒し、悲願の金メダル獲得に向けて最終調整に入っている。ドイツが中国に勝つためには、ボルの2得点が必須条件になる。王皓、馬龍、張継科といった強豪選手を相手に2得点を挙げることは容易ではないが、ボルならばその可能性を秘めている。
仮にボルが中国から2点を奪い、心理的に追い込まれた中国が守りのプレーになれば、オフチャロフの両ハンドドライブが相手コートに突き刺さることも考えられる。
誇り高きゲルマン魂の行方はいかに。