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卓レポ名勝負セレクション 
Rising Zhang Jike! 張継科 Select.5

 卓球レポートは国内外のさまざまな大会へ足を運び、およそ半世紀にわたり、あまたの熱戦を映像に収め続けてきた。その膨大な映像ストックの中から、語り継がれるべき名勝負を厳選して紹介する「卓レポ名勝負セレクション」。
 今シリーズは、「RISING Zhang Jike!」と題し、チキータを武器に世界の頂点へと駆け上がった張継科(中国)の名勝負の数々をお届けしている。
 今回は、2012年世界卓球選手権(以下、世界卓球)ドルトムント大会男子団体準決勝の中国対韓国戦から、3番の金珉鉐(韓国)との一戦を紹介しよう。

■ 観戦ガイド
中国の主軸として起用されたドルトムント大会
世界王者の風格がにじむプレーに注目

 2011年世界卓球ロッテルダム大会で、男子シングルス初出場初優勝を果たした張継科。
 この快挙によって中国首脳陣から認められた張継科は、翌年の2012年世界卓球ドルトムント大会男子団体で中国の主力メンバーとして起用される。

 2001年世界卓球大阪大会男子団体準決勝で韓国との死闘を乗り越えて優勝して以降、世界卓球団体戦負けなしの中国は、連覇を6に伸ばそうと2012年世界卓球ドルトムント大会に挑んだ。
 前回大会まで団体戦の中核といえば王皓や馬琳であったが、この大会では張継科と馬龍の若手二人をオーダーの中心に据えてきた。6連覇を目指しつつ、世代交代をも果たしてしまおうという中国の意図が伝わってくるメンバー編成だ。

 予選リーグから1点も落とさず順調に勝ち進んだ中国は、準決勝で韓国と対戦。1番で馬龍が呉尚垠に、2番で王皓が柳承敏にそれぞれ勝利し、中国が王手をかけた3番で張継科に出番が回ってきた。
 対する韓国の3番は金珉鉐。金珉鉐は、長く屋台骨を背負ってきた呉尚垠、柳承敏、朱世爀らに続く柱として韓国が期待するホープで、威力のあるチキータと長いリーチを生かしたダイナミックな両ハンドドライブが持ち味の選手だ。

 試合は序盤からチキータやバックハンドを駆使したハイレベルな主導権争いが繰り広げられるが、徐々に張継科が地力の差を見せつけ始める。世界チャンピオンとしての風格がにじみ出てきた張継科のプレーを堪能してほしい。
 また、当時の日本代表選手たちが「世界一威力がある」と口をそろえた金珉鉐のチキータにも注目だ。
(文中敬称略)

(文/動画=卓球レポート)

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