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平成24年度全日本卓球選手権大会直前情報③ 見どころ

男女とも劇的な初優勝で幕を閉じた昨年度の全日本選手権大会。今年はどのようなドラマを見せてくれるのだろうか。各種目の見どころを紹介していこう。

 

■男子シングルス
 吉村(愛知工業大)の劇的な初優勝から1年、5連覇の偉業を成し遂げた水谷(beacon.LAB)の復活も期待されるが、オリンピック後初の公式試合の水谷が、初めての会場となる代々木第1体育館でいかに早く試合勘を取り戻せるかが鍵になりそうだ。
 吉村のいる第1ブロックには吉村が苦手としている丹羽(青森山田高)がいる。丹羽も準々決勝の壁を越えることができれば十分に優勝のチャンスはあるだろう。
 第2ブロックには社会人チャンピオンの高木和(東京アート)、ロンドンオリンピックベスト8の岸川(スヴェンソン)、松平健太(早稲田大)ら実力者がそろっている。世界ランキングを大幅に上げてきた村松(JOCエリートアカデミー・帝京)が台風の目となれば波乱もあり得る。
 第3ブロックは松平賢二(協和発酵キリン)、先日行われた世界選手権パリ大会の選考会で好成績を残したインターハイ王者の吉田雅己(青森山田高)、吉田海偉(えひめTTC)、大矢(東京アート)、全日学王者の上田(青森大)、時吉(TEAM GIFU)ら強打者がひしめく。
 第4ブロックは水谷の対抗馬として最も有力なのが一昨年決勝を争った張(東京アート)だ。張は世界選手権パリ大会の選考会で優勝し切符を勝ち取っている。両者が勝ち進めば準々決勝で対戦が実現することになる。

■女子シングルス
 昨年、念願の初優勝を遂げた福原(ANA)と皇后杯奪還を目指す石川(全農)に注目が集まる。
 第1ブロックは全日学王者の丹羽(淑徳大)、国体で岐阜優勝の大黒柱として活躍した山梨(十六銀行)らが福原の前に立ちはだかる。ジャパントップ12で優勝し、女子ダブルスでは3度のタイトルを手にしている若宮(日本生命)にも注目したい。
 第2ブロックはタイトルから遠ざかっている平野(ミキハウス)、全日本社会人2連覇を果たした藤井寛子(日本生命)の対決がベスト16決定で実現する可能性が濃厚だ。
 第3ブロックは全日本団体で中国電力初優勝の原動力となった福岡(中国電力)、世界選手権パリ大会の選考会に優勝した森薗(日立化成)、田代(日本生命)、阿部(サンリツ)など日本リーガーの強豪に、松澤(淑徳大)、鈴木(青森山田高)ら若手が挑む。
 第4ブロックは石川の勝ち抜けが最有力だが、1年生でインターハイを制した前田(希望が丘高)、この1年で実力をつけた天野(サンリツ)、大学選抜優勝の中島(早稲田大)らの活躍にも期待したい。

■男子ダブルス
 5度のタイトルを手にしている世界選手権銅メダルペアの水谷・岸川が優勝候補筆頭に挙げられるが、一昨年、水谷・岸川の5連覇を阻止した松平健太・丹羽もワールドツアーで中国ペアを破って優勝など実力をつけてきている。
 第2シードの共田・加藤(愛知工業大)、全日本社会人優勝の坂本・笠原(協和発酵キリン)、全日本学生優勝の森本・吉村(愛知工業大)、張・高木和(東京アート)、田勢・松平賢二(協和発酵キリン)ら年間を通じてダブルスの試合も数多くこなすペアが水谷・岸川、松平・丹羽を破る可能性は少なくないだろう。

■女子ダブルス
 全日本3連覇中で第1シードの藤井寛子・若宮(日本生命)が優勝候補筆頭だろう。昨年ベスト4で第2シードの石塚・山梨(十六銀行)をはじめ、田代・藤井優子(日本生命)、阿部・天野(サンリツ)、福岡・土井(中国電力)ら実業団選手のほか、インターハイ優勝の鈴木・宋(青森山田高)、全日学優勝の中島・加藤(早稲田大)らの活躍も期待される。また、平野・伊藤(ミキハウスJSC山梨・豊田町卓球スポーツ少年団)の小学生コンビも上位進出の可能性は少なくない。なお、福原と石川は今年度は出場を見合わせている。

■混合ダブルス
 昨年、逆転優勝を遂げた松平・若宮が第1シード、準優勝の大矢・森薗が第2シード、ベスト4の吉村・石川が第3シード、同じくベスト4の上田・鈴木が第4シードと昨年度の上位がそのままペアを変えずに出場している。いずれもシングルスでの活躍も期待される実力者の上位進出が予想される。

■ジュニア男子
 注目は昨年1年生でただ1人ベスト4入りを果たした第1シードの村松だろう。第2シードにはチームメイトの酒井(JOCエリートアカデミー・帝京)。
 この他、インターハイ2位の森薗(青森山田高)、インターハイベスト4の松下(愛工大名電高)、インターハイベスト8の田添(希望が丘高)、東京選手権ジュニア男子優勝の東(JOCエリートアカデミー・帝京)、全中優勝の三部(青森山田中)らの活躍に注目したい。

■ジュニア女子
 昨年、小学5年生で決勝進出という大躍進を見せた平野が第1シード。昨年ベスト4の松平(四天王寺高)が第2シードとなった。
 インターハイ女王の前田、インターハイで活躍した德永(希望が丘中高)、高橋(岩国商業高)、加藤(県岐阜商業)ら高校生のほか、全中で初の全国タイトルを手にしたカット主戦型の佐藤(尾札部中)、世界ジュニア代表でカデット13歳の部優勝の加藤(JOCエリートアカデミー・帝京)、同じく世界ジュニア代表となった伊藤(豊田町卓球スポーツ少年団)など若年層の選手のタイトルもあり得ない話ではなさそうだ。

 

詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。

日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp

各種目の組み合わせ(PDFが開きます)

男子シングルス  女子シングルス
男子ダブルス  女子ダブルス
混合ダブルス
ジュニア男子    ジュニア女子

 

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全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。

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