12月1~8日、ラバト(モロッコ)で開催されている第11回世界ジュニア選手権大会の2日目、男女団体予選リーグ第2ステージで、日本は男女とも第1試合、第2試合をストレート勝ちで1位通過。決勝トーナメント出場を決めた。
村松は回転量の多いカットでほんろう
酒井の鮮やかな速攻で香港に勝利
中国も1位通過で決勝トーナメントへ(写真は周愷)
予選リーグ第1試合でポーランドに勝利した日本は、1位通過を目指して香港と対戦。トップで村松がラム・シウハンを3対1で破ると、2番で森薗がアグレッシブに攻めてリ・ホンミンをストレートで圧倒。3番は酒井がハン・ダリルに実力差を見せて3対0と退け、日本は危なげなく1位通過を決めた。
第2試合が終わったところで、日本、中国、フランスが予選リーグ1位通過で決勝トーナメント進出を決めている。
■渡邊隆司男子監督インタビュー
「表情には見せていないかもしれませんが、選手の緊張の度合いは強いかなと思ってます。去年、僕も初めてベンチに入らせてもらって、1戦1戦簡単に勝てる試合はないので、厳しい試合になるということをイメージして今日の試合に入ったので、選手が硬いのも含めて予想通りでした。
ポーランド戦は、いいスタートを切ってもらいたくてキャプテンの森薗をトップにしたのと、ポーランドのエース(ディヤス)が結構強いので村松に当てたいというのがありました。
香港戦はオーダーも予想通りでしたが、1戦1戦緊張しながらやっていたと思います。酒井はちょっと実力差がありましたが、全体としては1球1球に重みがあって緊張しますね。
今日は4人全員起用しましたが、全員の力がないと優勝するのは難しいと思うので、まだ対戦相手は決まっていませんが、うまく選手を起用してやっていきたいと思います。
体育館が寒く、ボールの飛びが普段と違うので、その点は他の国の選手も戸惑ってるところだと思いますが、その点をもう少し修正していきたいと思います。優勝候補の中国も国際経験が十分ではないと思うのでつけいるすきはあると思っています」
平野は変化卓球への対応力を見せた
森が崔寳文のカットを攻略して、日本は中華台北にストレート勝ち
第1試合でロシアに完勝した日本女子は、第2試合で中華台北と対戦。トップに起用された伊藤は方思涵を鋭い両ハンド攻撃で攻めきり3対0で先制。2番は異質攻守型の池徳容に平野が対応力の高さを見せて、両ハンドドライブで圧倒。3番は対カットを得意としない森が崔寶文のカットをツッツキとドライブで粘り強く攻略。3対1で勝利し、日本の予選リーグ1位通過を決めた。
■呉光憲女子監督インタビュー
「予想以上に選手たちが頑張ってくれたのでいいスタートが切れたと思います。初戦ロシアは伊藤が1番で少し固かったですね。考えてみればまだ中学校1年生なので、エースとして頑張らなければいけないという責任の強さがあったかもしれませんが、それを乗り越えて勝ってくれてうれしく思っています。
中華台北戦は相手のオーダーが予想と違っていました。カットの崔寶文を2点起用してくると思っていたのですが、3番に起用してきたので、あまりカット打ちの得意ではない森選手と当たってしまいました。最近よくなってきたのと、作戦的には自信があったので、最後のタイムアウトでサービスをフォア側に長く出してフォアに来たボールを攻めていこうという戦術が当たりました。
平野は簡単に勝てるとは思っていませんでしたが、緊張せずに、バックハンドドライブのパワーやツブ高の切れたボールに対するゆっくりしたループドライブのリズム感、3球目攻撃のコースもよかったと思います。
明日は負けると後がないので、選手とスタッフが団結して、決勝まで上がって、中国にも強い日本を見せたいと思っています。ルーマニア、香港、韓国には注意しています。
選手には自信と責任と使命感を持って頑張ってほしいということを話しました。若い選手が多いので、1人のチームではなくみんなのチームなのだから、みんなで力を合わせて頑張りましょうということをフランス合宿でもここでも話しました。このメンバーはあと4回、5回のチャンスがありますから、この大会でしっかり自信を持って、2,3年後には必ず優勝してくれると思っています」
日本卓球協会:http://www.jtta.or.jp
国際卓球連盟(ITTF):http://www.ittf.com