■男子団体グループリーグ 日本対ルーマニア
試合全体を通して日本の各選手が負けないプレーを見せて、今大会の初勝利を飾りました。
トップの丹羽は、得意の速攻がはまり、イオネスクに十分な状態で攻撃をさせませんでした。イオネスクは強引に攻撃を仕掛けましたが、ミスになることも多く、終始丹羽が試合の主導権を握りました。丹羽にとっては世界選手権大会の初戦ということでしたが、まったく固さが見られず、普段通りのプレーが出せていたと思います。
2番の水谷は、強引なプレーをすることなく、格下相手に取りこぼさない安定した卓球を見せました。観客の皆さんは、水谷の激しいラリーなど、攻撃を仕掛ける展開を期待してしまいますが、1番で丹羽が勝利したよい流れを相手に傾けたくないという思いもあり、負けない卓球を貫いたと思います。明日以降は、グループ最大のライバル、ポルトガルとの対戦もあるので、もう少し仕掛けが早く、リスクがある卓球を見せてくれると思います。
3番の松平は、対戦相手のスッチが台上でのプレーが得意でなかったため、台上での展開からチャンスをつくることができました。
昨日に続き、攻めの気持ちを持っていることはよいのですが、両コーナーに置きに行くようなボールも目立ち、苦戦する場面もありました。試合終盤で見せたミドルへの攻撃など、相手に的を絞らせない攻撃をすることが、次戦以降の戦いで重要になります。
明日は、フランス、ポルトガルという強豪との戦いになりますが、気持ちを切り替えて、全選手に守りに入らず、攻める気持ちを忘れずにプレーすることを期待したいです。
渋谷浩
平成11年度全日本チャンピオン
1997年世界選手権大会男子ダブルス銅メダリスト
今大会の模様は卓球レポート6月号(5月20日発売)・7月号(6月20日)に掲載
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JA全農2014年世界卓球団体選手権東京大会/公式サイト:http://www.2014wtttc.com
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