平成26年7月16~19日、第85回全日本大学総合選手権・団体の部(通称:インカレ)が愛媛県武道館(愛媛)で開催された。男子は世界卓球の日本代表選手らが出場するなどハイレベルな戦いが繰り広げられ、前期日本リーグでも初優勝を飾った愛知工業大が2年ぶりの優勝。女子は優勝候補の強豪校が相次いで崩れる中、専修大が17年ぶりの優勝を飾った。
【男子団体】愛知工業大学が2年ぶり6回目の優勝
男子は2年ぶりの王座奪還を狙う愛知工業大学と8年ぶりの優勝を目指す早稲田大学が決勝に勝ち上がった。
愛知工業大学は吉村真晴と吉田の2枚看板に加え、全日学2位の藤村、全日本ジュニア王者のスーパールーキー吉村和弘という布陣。予選から無失点で順調に勝ち上がり、3年連続の決勝進出を果たした。
一方の早稲田大学はエース大島が単複で確実に勝ち点を挙げて準決勝へ。準決勝では昨年優勝校の明治大学と激突。早稲田はトップで大島が丹羽とのエース対決を制すると、大島/上村のダブルスが森園/渡辺を破りリード。4番はユニバーシアードで優勝した森薗が取り返しラストに持ち込むが、上村が思い切ったプレーで町をストレートで破り、早稲田が決勝進出を決めた。
注目の決勝で先手を取ったのは早稲田大学。ここまで単複で全勝の大島は前陣で力強いプレーを見せて吉村をストレートで破り先制点。2番は吉村和弘が鋭いチキータと両ハンドで山本を破り、1対1に。3番は今大会で初めて組んだという吉田/吉村和が台上から先手を取り2−0とリードするが、第3ゲームから確実なプレーで追い上げた大島/上村がゲームオールに持ち込むと、最終ゲームは早稲田ペアが勢いに乗って押し切った。4番は吉田が危なげないプレーでルーキーの平野を退け勝負はラストに。
準決勝のラストで町を破り、ダブルスでも逆転勝ちを収めて勢いに乗る上村に対して、藤村は大きなフットワークとミスの少ない両ハンドドライブでワイドに攻めて上村を3−1で退けてサウスポー対決を制し優勝を決めた。
スーパールーキー吉村和弘も優勝に貢献
1位 愛知工業大学
2位 早稲田大学
3位 明治大学
4位 中央大学
5位 専修大学
6位 駒澤大学
7位 法政大学
8位 近畿大学
【女子団体】 専修大学が17年ぶり14回目の優勝
女子は、昨年決勝を争った淑徳大学や東京富士大学が敗れ、2年ぶりの決勝進出を果たした専修大学と初の決勝進出を果たした同志社大学の対戦となった。
エース鈴木とカット主戦型の庄司を軸に、ルーキー安藤を加えた強力な布陣で臨んだ専修大学は、ルーキー谷岡の活躍で準々決勝で淑徳大学を破った日本体育大学を準決勝でストレートで退けて2年ぶりの決勝進出。
一方、準々決勝で東京富士大を破り初のベスト4入りを果たし、準決勝では関西学院大学との関西勢対決を制して決勝進出を果たした同志社大学。高橋、成本を主軸に政本らが脇を固める布陣で初優勝を目指した。
決勝は、のびのびとした思い切りの良いプレーで単複で勝ち点を重ねてきた安藤が成本との競り合いを制して専修大学が先制。2番は高橋が無理をしないカット攻略で庄司を破り、1対1に。要のダブルスはこれまで無敗の鈴木/安藤が決定力の高いプレーで成本/政本を破り、専修大学が王手。4番はエース鈴木が早い打球点のカウンタードライブで、パワーのある政本のボールに対応し、余裕のある戦いぶりで、専修大学に17年ぶりの栄冠をもたらした。
1位 専修大学
2位 同志社大学
3位 日本体育大学
4位 関西学院大学
5位 淑徳大学
6位 東京富士大学
7位 神戸松蔭女子学院大学
8位 愛知工業大学
なお、大会の記録は日本学生卓球連盟のホームページに掲載されています。
日本学生卓球連盟:http://jsttf.takkyu.ne.jp
今大会の模様は卓球レポート9月号(8/20発売)に掲載されます。