11月14~15日、大阪市舞州障がい者スポーツセンター(アミティ舞州)で第7回国際クラス別パラ選手権大会が行われた。この大会では、障害の程度(重さ)によってクラスを分けて優勝を争う。クラス1~5が車いす、クラス6~10およびクラスSが立位となっており、数字が小さいクラスほど障害が重い。それぞれクラスの王座をめぐって、熱戦が繰り広げられた。
車いすの部では、男子クラス1-2で皆見信博が4連覇を達成。王者の貫禄を見せつけた。男子クラス3は吉田信一が相手を寄せ付けないプレーで5年連続の栄冠に輝いた。男子クラス4は前年度王者の宇津木孝章が気迫のプレーで優勝を果たした。男子クラス5は岡紀彦プロが10連覇。準決勝、決勝は苦しい試合となったが、試合の中で戦術転換するなどベテランらしい高い対応力で若手の挑戦を退けた。
男子クラス1-2優勝の皆見
男子クラス3優勝の吉田
男子クラス4優勝の宇津木
男子クラス5優勝の岡
女子クラス1-3は茶田ゆきみが優勝。実力者の藤原佐登子との大一番を制した勢いを持続し、優勝を飾った。女子クラス4は吉海美代子が3年連続の優勝で連覇を伸ばした。両ハンドともにそつのないプレーで勝利を収めた。女子クラス5は別所キミヱが10連覇を達成。フィジカル面の強化に取り組んできたという別所はコースを突いたプレーに加え、圧倒的な攻撃力で頂点をつかんだ。
女子クラス1−3優勝の茶田
女子クラス4優勝の吉海
女子クラス5優勝の別所
立位の部では、男子クラス6で坂井淳記が6連覇。七野一輝との決勝はゲームオールにもつれたが、精度の高い両ハンドで相手を上回った。八木克勝は男子クラス7で2連覇を達成。昨年と同じく、井上全悠と対戦とした決勝ではフォアハンドの強打を軸に得点を挙げて勝利した。男子クラス8は武田宜久が相次ぐ激戦を制した。決勝では清水総一郎にマッチポイントを握られながらも逆転勝利。精神面での強さを見せた。男子クラス9は岩渕幸洋がチャンピオンになった。全試合ストレート勝ちと圧巻のプレーで強豪を連破し、2年連続で王座を手にした。男子クラス10は垣田斉明が王座を奪還。決勝では昨年敗れた永下尚也に1ゲームを先取されながらも逆転で勝利し、リベンジを果たした。男子クラスSは、堀田英雄が2連覇を達成した。決勝は予選リーグで戦った久米康之との再戦になったが、威力のあるフォアハンドドライブで打ち勝った。
男子クラス6優勝の板井
男子クラス7優勝の八木
男子クラス8優勝の武田
男子クラス9優勝の岩渕
男子クラス10優勝の垣田
男子クラスS優勝の堀田
立位の部、女子クラス6-7は野平正子が優勝。予選から決勝まで厳しい試合の連続だったが、勝負どころでも両ハンドで攻め切る強気な姿勢で頂点をつかみ取った。女子クラス8は深野めぐみが長短や緩急を使い分けるプレーで優勝。4年連続で頂点に立った。女子クラス9は2年ぶりの出場となった石河恵美が女王に返り咲いた。攻守のバランスに優れ、終始落ち着いたプレーでトーナメントを勝ち上がった。女子クラス10-Sは初出場の竹内望が優勝。自身が得意とするサービスからの展開がよく、リズムの良い攻撃で強豪がひしめくクラスを制した。
ダブルスは男子クラス1-5で土井健太郎/岡紀彦ペアが優勝。決勝の吉田/長島ペアとの一戦は最終ゲームの9-5から追いつかれる嫌な展開だったが、優勝への強い思いが勝利を呼び込んだ。男子クラス6-8は金子和也/芝崎琢也がペア結成3年目で初優勝を果たした。決勝の宮脇/井上戦は0対2と追いつめられたが芝崎のフォアハンド強打と金子の裏面打法がかみ合い、劇的な逆転勝ちを収めた。男子クラス9-Sは、垣田斉明/永下尚也が優勝。岩渕/鈴木との決勝はハイレベルなラリー戦が繰り広げられたが、垣田/永下がパワフルなドライブ攻撃でゲームの主導権を握り、昨年に続く優勝となった。
女子クラス1-5は、藤原佐登子/茶田ゆきみが2年ぶりの優勝。藤原の丁寧なコース取りと茶田の回転量の多いツッツキが光った。女子クラス6-Sは、時耕佐知子/青木佑季が優勝。青木の両ハンドドライブと時耕のフォアハンド強打で強敵を打ち破り、チャンピオンの座をつかんだ。
[ダブルス]
男子クラス1−5
優勝 土井健太郎/岡紀彦(静岡/岡山)
2位 吉田信一/長島秀明(東京)
3位 皆見信博/宇津木孝章(香川)
男子クラス6−8
優勝 金子和也/芝崎琢也(埼玉/東京)
2位 宮脇進/井上全悠(大分)
3位 八木克勝/玉井英雄(愛知)
男子クラス9−S
優勝 垣田斉明/永下尚也(熊本/福井)
2位 岩渕幸洋/鈴木伸幸(東京/大分)
3位 久米康之/玉置修司(大阪)
女子クラス1−5
優勝 藤原佐登子/茶田ゆきみ(愛知/静岡)
2位 別所キミヱ/石橋栄(香川/大阪)
3位 森ふさ/柏木杏(京都/愛知)
女子クラス6−S
優勝 時耕佐知子/青木佑季(北海道)
2位 櫨山多津江/赤坂美千代(福岡)
3位 石河恵美/工藤恭子(神奈川/熊本)
■障害の程度とクラス
今大会の模様は卓球レポート1月号(12/20発売)に掲載。
女子クラス6-7優勝の野平
女子クラス8優勝の深野
女子クラス9優勝の石河
女子クラス10-S優勝の竹内
ダブルスは男子クラス1-5で土井健太郎/岡紀彦ペアが優勝。決勝の吉田/長島ペアとの一戦は最終ゲームの9-5から追いつかれる嫌な展開だったが、優勝への強い思いが勝利を呼び込んだ。男子クラス6-8は金子和也/芝崎琢也がペア結成3年目で初優勝を果たした。決勝の宮脇/井上戦は0対2と追いつめられたが芝崎のフォアハンド強打と金子の裏面打法がかみ合い、劇的な逆転勝ちを収めた。男子クラス9-Sは、垣田斉明/永下尚也が優勝。岩渕/鈴木との決勝はハイレベルなラリー戦が繰り広げられたが、垣田/永下がパワフルなドライブ攻撃でゲームの主導権を握り、昨年に続く優勝となった。
女子クラス1-5は、藤原佐登子/茶田ゆきみが2年ぶりの優勝。藤原の丁寧なコース取りと茶田の回転量の多いツッツキが光った。女子クラス6-Sは、時耕佐知子/青木佑季が優勝。青木の両ハンドドライブと時耕のフォアハンド強打で強敵を打ち破り、チャンピオンの座をつかんだ。
男子ダブルス クラス1−5入賞者。左から長島、吉田、岡、土井、皆見、宇津木
男子ダブルス クラス6−8入賞者。左から井上、宮脇、芝崎、金子、玉井、八木
男子ダブルス クラス9−S入賞者。左から岩渕、鈴木、垣田、永下、玉置、久米
女子ダブルス クラス1−5入賞者。左から石橋、別所、藤原、茶田、柏木、森
女子ダブルス クラス6−S入賞者。左から赤坂、櫨山、青木、時耕、石河、工藤
大会を支えたスタッフのみなさん
■各種目の入賞者
[シングルス] 男子クラス1-2 優勝 皆見信博(香川) 2位 中島秀男(茨城) 3位 高尾悟(大阪) 男子クラス3 優勝 吉田信一(東京) 2位 鍋坂勇夫(大阪) 3位 佐藤幸広(東京) 男子クラス4 優勝 宇津木孝章(香川) 2位 下中正己(大阪) 3位 本橋治(茨城) 男子クラス5 優勝 岡紀彦(岡山) 2位 土井健太郎(静岡) 3位 中本亨(山口) 男子クラス6 優勝 板井淳記(大分) 2位 七野一輝(東京) 3位 小野初夫(大分) 男子クラス7 優勝 八木克勝(愛知) 2位 井上全悠(大分) 3位 金子和也(埼玉) 男子クラス8 優勝 武田宜久(埼玉) 2位 清水総一郎(岡山) 3位 立石アルファ裕一(福岡) 男子クラス9 優勝 岩渕幸洋(東京) 2位 鈴木伸幸(大分) 3位 永井浩之(京都) 男子クラス10 優勝 垣田斉明(熊本) 2位 永下尚也(福井) 3位 中村剛(愛知) 男子クラスS 優勝 堀田英雄(富山) 2位 久米康之(大阪) 3位 大向勝(大阪) |
女子クラス1−3 優勝 茶田ゆきみ(静岡) 2位 藤原佐登子(愛知) 3位 小澤摩由美(静岡) 女子クラス4 優勝 吉海美代子(東京) 2位 石橋栄(大阪) 3位 柏木杏(愛知) 女子クラス5 優勝 別所キミヱ(香川) 2位 渡部真理子(愛媛) 3位 森澤千代子(香川) 女子クラス6-7 優勝 野平正子(愛知) 2位 曽我美枝子(東京) 3位 奥田愛子(福岡) 女子クラス8 優勝 深野めぐみ(山口) 2位 仁枝多恵美(大阪) 3位 伊藤千恵子(東京) 女子クラス9 優勝 石河恵美(神奈川) 2位 伊藤信子(大阪) 3位 鈴木玉乃(静岡) 女子クラス10−S 優勝 竹内望(千葉) 2位 工藤恭子(熊本) 3位 青木佑季(北海道) |
[ダブルス]
男子クラス1−5
優勝 土井健太郎/岡紀彦(静岡/岡山)
2位 吉田信一/長島秀明(東京)
3位 皆見信博/宇津木孝章(香川)
男子クラス6−8
優勝 金子和也/芝崎琢也(埼玉/東京)
2位 宮脇進/井上全悠(大分)
3位 八木克勝/玉井英雄(愛知)
男子クラス9−S
優勝 垣田斉明/永下尚也(熊本/福井)
2位 岩渕幸洋/鈴木伸幸(東京/大分)
3位 久米康之/玉置修司(大阪)
女子クラス1−5
優勝 藤原佐登子/茶田ゆきみ(愛知/静岡)
2位 別所キミヱ/石橋栄(香川/大阪)
3位 森ふさ/柏木杏(京都/愛知)
女子クラス6−S
優勝 時耕佐知子/青木佑季(北海道)
2位 櫨山多津江/赤坂美千代(福岡)
3位 石河恵美/工藤恭子(神奈川/熊本)
■障害の程度とクラス
今大会の模様は卓球レポート1月号(12/20発売)に掲載。