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全日本卓球2016 男子シングルス ベスト4が決定。丹羽が張に敗れる

1月11~17日まで平成27年度全日本選手権大会が開催されている。大会6日目は男子シングルス準々決勝、女子シングルス準々決勝、男子ダブルス準決勝~決勝、女子ダブルス準決勝~決勝が行われる。男子シングルス準々決勝は4試合が行われ、歴代最多タイ8度目の優勝を狙う水谷(beacon.LAB)、笠原(協和発酵キリン)、張(東京アート)、吉村(愛知工業大)が4強入りを決めた。

水谷は3年連続8度目の優勝を狙う
森田との激戦を制した笠原が4強入り
丹羽の攻撃を強固なブロックで破った張
吉村は圧巻のプレーで大矢を破った


水谷(beacon.LAB) 12-10,18-16,11-4,7-11,11-6 酒井(明治大)
 第1ゲームから接戦となった水谷と酒井の一戦。水谷はフォアハンドドライブにミスが出るなど、9-10と先にゲームポイントを奪われたが、ここから3球目バックハンドドライブなどで得点を挙げて逆転。第2ゲームも互いに譲らない展開となり、ジュースに突入するが、水谷が勝負どころをおさえて18-16でゲームを連取した。これで勢いに乗った水谷は第3ゲームも奪い勝利に王手。第4ゲームこそミスが出てゲームを落としたが、第5ゲームはスタートダッシュを決めてベスト4入りを決めた。

■酒井明日翔のコメント
「試合前はとにかく思い切ってやるだけだと思っていましたが、実際に試合をしてみて、水谷選手のサービスのコースが全くわからず、自分のやりたいことを組み立てることができませんでした。右足を昨年末の選考会で痛めましたが、大会を通して自分のプレーができたので良い経験ができたと思います。大会に臨むにあたってベスト8に入れるとは思っていなかったので、うれしいです。今後は台上の技術をレベルアップさせていきたいです 」


笠原(協和発酵キリン) 11-9,11-7,11-9,6-11,5-11,11-8 森田(シチズン)
 笠原対森田の一戦は笠原がサービスからの展開で優位な展開をつくった。森田は後手に回る場面が多くなり、後陣から巻き返しを図った場面もあったが、要所で笠原が厳しいコースを突く攻撃で3ゲームを連取した。苦しい展開が続いた森田だったが、第4ゲームからは思い切りの良いプレーが出始めて反撃。笠原のバック側を徹底して攻め込むなど、攻撃の手を緩めることなく2ゲームを奪った。第6ゲームも中盤までは押し込んだが、笠原が森田の攻撃に対応して逆転。笠原がベスト4入りを決めた。

■森田侑樹のコメント
「(笠原選手は)高校の後輩なので先輩の意地を見せたいと思い頑張ったのですが、スタートでレシーブに手こずってしまいました。4ゲーム目からは開き直って自分のプレーができたと思うんですが、最後のツメが甘かったと思います。上を目指さないとランクにも入れないと思って1年やってきたので、目標は達成できたと思います。しかし、まだまだ上にいけるチャンスがあっただけに、目標設定をもう少し高く持ってプレーしたいです」


張(東京アート) 11-7,6-11,11-9,7-11,13-11,11-7 丹羽(明治大)
 第1ゲーム、張は丹羽の強打を打球点の早いブロックで左右に揺さぶり先制点を挙げた。一方の丹羽は第2ゲームから緩急をつけたドライブで張のブロックミスを誘い、1ゲームを奪った。第3ゲームは互いに一歩も引かない展開が続いたが、9-9から張が連続得点を挙げてゲームを奪取。2対1とゲームをリードした。丹羽が1ゲームを取り返して迎えた第5ゲームは接戦となったものの、勝負どころでことごとく張が得点して、勝利まであと1ゲームと迫った。第6ゲームは丹羽が勝利への粘りを見せたが、張の固いブロックを最後まで打ち破ることができず。全日本優勝経験のある丹羽はベスト8でストップとなった。

■丹羽孝希のコメント
「張選手とはいつも苦しい試合になっていて、今回は打たされる展開になって、張選手のブロックに対してどのようにせめていくのかということが最後までわかりませんでした。僕はサービスから相手を崩して攻め切るタイプですが、相手はラリー戦に持ち込んでから勝負をしてくるタイプなので、厳しかったです。もう少しフォア側に強いボールを打てれば良かったと思います。カットマンとか、ラリー戦に持ち込む人との対戦では分が悪く、一発で打ち抜けるボールがないのでそこの部分を強化していきたいと思います」


吉村(愛知工業大) 11-5,11-9,11-8,11-9 大矢(東京アート)
 吉村対大矢の一戦は吉村が大矢の打球点の早い攻撃に対応してストレートで勝利を収めた。第1ゲームはリードを広げた吉村が前陣や中陣で多彩な技術を見せて勝利。第2ゲームは接戦の展開となったが、吉村が最後のところをしっかりと締めてゲームを連取した。第3、第4ゲームも大矢のチキータを狙い打つなど、高い対応力を見せつけて勝利。一方の大矢はラリー戦で互角に打ち合う場面もあったが競ったところで得点を奪うことができず、準々決勝敗退となった。

■大矢英俊のコメント
「自分の力を100%出し切ったけど、もうちょっと競りたかったです。吉村選手はここ一年で力を付けていて、さまざまな国際大会で優勝して自信もつけていたので非常に強かったです。サービスの種類が豊富で回転がわかりにくかったので、チキータで対応をしていましたが、チキータを狙い打たれてしまいました。そのような展開になることは予想していましたが、対応することができませんでした。ロングサービスからの展開は良かったですが、競ったところで出すことができずもったいなかったです」


詳しい情報は日本卓球協会ホームページに掲載されています。
日本卓球協会:http:/www.jtta.or.jp
全日本卓球(特設サイト):http://japantabletennis.com/zennihon2016/
記録ページ:http://www.jtta.or.jp/AJ/result2015/

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全日本選手権大会の特集は卓球レポート3月号(2月20日発売号)に掲載します。

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