<女子シングルス準々決勝>
鄭怡静(中華台北) 9,7,-9,-7,3,10 馮天薇(シンガポール)
過去の対戦では馮天薇が3勝0敗だが、この試合では鄭怡静がゲームの主導権を握った。第1ゲームの序盤は馮天薇が精度の高いドライブを両サイドに打ち分けて得点を重ねたが、中盤から鄭怡静がラリー戦で馮天薇に打ち勝つ場面が増え、逆転。2回戦の石川佳純(全農)との一戦でも見せた精度の高いドライブで馮天薇から第1ゲームを先取した。
第2ゲームも鄭怡静の勢いは止まらない。フォア前への短いストップの展開から馮天薇のバックサイドを突く攻撃でチャンスをつくると、両ハンドの強打で馮天薇をリード。11-7でゲームを連取した。
2ゲームを奪われた馮天薇だが、第3ゲームはバック対バックの展開で鄭怡静を上回る場面が増え、接戦となる。鄭怡静は終盤リードをする場面もあったが、馮天薇が粘りのプレーで逆転し、11-9で1ゲームを奪い返した。
第4ゲームもバック対バックの展開が続くが、馮天薇が回り込んでフォアハンドドライブを決めるなど、好機を確実に得点に結び付ける。鄭怡静はフォア側を突くなど、馮天薇を揺さぶるプレーで得点を奪ったが、劣勢を跳ね返すことができず、このゲームも馮天薇が奪ってゲームカウントは2対2となった。
続く第5ゲームは鄭怡静が序盤から7連続得点で馮天薇を突き放す。フォアハンド主体のプレーに対して劣勢となった馮天薇はこのビハインドを跳ね返すことができず、11-3で鄭怡静が勝利に王手をかけた。
第6ゲームも鄭怡静が序盤で4-0とリード。しかし、これまで幾多の激闘を乗り越えてきた馮天薇がここから息を吹き返し、5連続得点。中盤以降は互いの気迫がぶつかり合う白熱した展開が続き、ジュースに突入する。しびれるようなゲームとなったが、10-10のラリーで馮天薇がレシーブミス。ここまで互いにリスクをおかしたフォアハンドドライブで得点を決めていたこともあり、馮天薇は丁寧にレシーブしようとしたが、わずかに台をオーバーした。続くラリーで鄭怡静がフォア側のボールを強打で得点。どちらに流れがいくかわからないシーソーゲームを鄭怡静が制し、見事準決勝へと駒を進めた。
今大会の模様は卓球レポート8月号(7月20日発売)に掲載
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